2014 Fiscal Year Annual Research Report
LED光源の標準化による物体色計算・演色性評価システムの開発
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24500937
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Research Institution | Osaka Municipal Technical Research Institute |
Principal Investigator |
吉村 由利香 地方独立行政法人大阪市立工業研究所, 生物・生活材料研究部, 研究室長 (00416314)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大江 猛 地方独立行政法人大阪市立工業研究所, 生物・生活材料研究部, 研究員 (10416315)
齋藤 守 地方独立行政法人大阪市立工業研究所, 環境技術研究部, 研究室長 (20416358)
北口 勝久 地方独立行政法人大阪市立工業研究所, 環境技術研究部, 研究員 (30416359)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | LED光源 / 演色性 / 拡散透過率 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度研究実施内容: ①LEDの拡散透過板の経年劣化が色彩の見え方に及ぼす影響を調べるため,拡散透過板の樹脂材料を光と熱によって促進劣化させる実験を行う。②上記の実験により劣化させた拡散透過板について,その紫外・可視・近赤外領域の透過率の変化を調べる。また,表面状態や拡散率の劣化を調べる。③拡散透過板の劣化が演色性など色彩の見え方に及ぼす影響を調べる。 得られた結果と意義・重要性: ①LED照明器具の拡散透過板の劣化による透過率・拡散率の変化はLED照明器具の性能に大きな影響を及ぼすため,アクリル,ポリカーボネート,ポリスチレンの3種類の代表的な樹脂材料について,キセノンフェードメーターを用いた紫外線と熱による促進劣化試験を行った。紫外線照射は,42W/m2の放射強度で,最大1456時間(一年間の屋外太陽露光に相当する紫外線量)とした。熱は樹脂表面温度が60~65℃とした。②上記の実験により劣化させた拡散透過板について,その紫外・可視・近赤外領域の透過率の変化を調べた。その結果,アクリル樹脂では,樹脂の劣化によって紫外部の吸収が若干低下するが,可視及び近赤外領域では全光線透過率・拡散透過率ともほとんど変化しなった。一方,ポリカーボネートやポリスチレンでは紫外~可視の全光線透過率が変化し,拡散透過率では紫外~近赤外領域の広範囲にわたって変化が認められた。また,拡散率にも変化が認められた。③ポリカーボネートやポリスチレン樹脂では,劣化による透過拡散板の可視部透過率に変化あり,黄変が認められた。これにより,LEDの青色ダイオード発光が吸収され,LED疑似白色光の光源色が変化し,ランプの演色性に影響が出ることが分かった。
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