2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24500942
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
平島 円 三重大学, 教育学部, 准教授 (80390003)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 亮 群馬大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (30375563)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 澱粉 / テクスチャー / アルカリ性食品 / 糊化 / 老化 |
Outline of Annual Research Achievements |
炭酸ナトリウムや水酸化カルシウムのアルカリ性物質をコーンスターチに添加し,アルカリ性状態にした澱粉ゲルのゲル強度の変化について検討した。また,澱粉糊液と澱粉ゲルの老化過程について検討した。 いずれのアルカリ性物質を用いてもpHを高くすると,コーンスターチの糊化温度はpH12.0以上で高くなり,糊化エンタルピーはpHが高くなると大きくなった。したがって,コーンスターチの糊化はアルカリ性物質の添加により阻害されるとわかった。しかし,澱粉粒子の崩壊が促進され,アミロース鎖やアミロペクチン鎖が多く溶出することがわかった。そのため,コーンスターチゲルの破断応力および破断歪は高pHにおいて高くなった。しかし,初期弾性率は小さくなった。したがって,高pHにすると大変形下に対して強いゲルを形成することがわかった。 また,高pHのコーンスターチ糊液を低温で一定期間保存すると多くのグルカン鎖が糊液中に存在するためゲル化が起こり,離水はほとんど起こらないことがわかった。保存による糊液の透過度の変化についてもpHを調製していない試料(コントロール)と比較してほとんどなく,糊液の透明度についてもほとんど変化しないことがわかった。 コーンスターチゲルを低温で保存することによっても,ゲルの破断応力および破断歪の値の変化はコントロールと比べて小さかった。 したがって,高pHにすると老化の進行具合がゆるやかになるとわかった。
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Research Products
(2 results)