2013 Fiscal Year Research-status Report
短波帯交流電界による農産物の高品質ブランチング処理
Project/Area Number |
24500964
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Research Institution | National Agriculture and Food Research Organization |
Principal Investigator |
植村 邦彦 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 食品総合研究所食品工学研究領域, 上席研究員 (50353967)
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Keywords | 短波帯交流電界 / フォスファターゼ |
Research Abstract |
利便性が高い出し入りの味噌は、出しの成分が味噌麹に含まれる酵素フォスファターゼにより分解されるため、出しを添加する前に加熱処理等を施すことにより酵素を失活する必要がある。しかしながら、このときの加熱処理で生味噌の色や風味が劣化することが問題となっている。そこで、本研究では味噌の加熱時間を短縮する目的で、短波帯交流電界加熱処理を行った。味噌中の酵素のプロテアーゼおよびフォスファターゼの活性の変化について、従来法加熱処理と短波帯交流電界処理を比較したところ、今年度の成果として、以下のことが明らかとなった。 1.短波帯交流電界処理は、従来法の加熱処理に比べてプラスチック包装した味噌において従来加熱法ではもっとも昇温に時間を要した中心部の味噌の昇温時間を1/3以下に短縮可能なことが分かった。 2.短波帯交流電界処理は、味噌中のプロテアーゼ活性及びフォスファターゼ活性を従来加熱処理よりも12℃低い72℃で完全に失活することが分かった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
短波帯交流電界処理をプラスチック包装された加工食品へ応用した。 短波帯交流電界処理により、味噌中の酵素フォスファターゼおよびプロテーゼを従来加熱法に比べて低い温度かつ短時間で失活可能なことが分かった。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究をまとめるため、以下の事項について研究を推進する。 短波帯交流電界処理による固形食品中の各種酵素活性の動的変化メカニズムの解明 短波帯交流電界の各種食品素材のブランチング処理への適用
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