2014 Fiscal Year Annual Research Report
カテキンは糖尿病由来の抑うつを予防改善するかー脳内神経伝達物質測定による検討ー
Project/Area Number |
24501019
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Research Institution | Nakamura Gakuen College |
Principal Investigator |
大和 孝子 中村学園大学, 栄養科学部, 准教授 (70271434)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青峰 正裕 中村学園大学, 栄養科学部, 名誉教授 (60091261)
西森 敦子(西山) 中村学園大学, 栄養科学部, 助手 (90461475)
仁後 亮介 中村学園大学短期大学部, 食物栄養学科, 助教 (20565767)
松岡 伴実 中村学園大学, 栄養科学部, 助手 (80637033)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | カテキン / ストレス / 食行動 |
Outline of Annual Research Achievements |
ポリフェノールの一種であるカテキンには、アルツハイマー病を含む認知症などの予防効果も報告されているが、脳機能へのカテキンの効果に関する検証は少ない。また、実験的糖尿病(DM)ラットの脳内神経伝達物質レベルは、健常ラットと比較し低下している。一方、一酸化窒素(NO)は神経伝達物質レベルにも影響を与え、セロトニン(5-HT)やノルアドレナリンなどの脳内放出を促進、或は抑制するとの研究もあり一様ではない。本研究では微小電極法により、カテキン類(EGC、ECG、EGCG)を蓄積的(1、10、100μM)に灌流させた場合の同一個体の左右の脳海馬におけるNOと5-HTの同時測定を行い、DMラットと健常ラットで比較した。①EGC:5-HTは健常及びDMラットともに濃度依存的に増加し、10μMでは健常ラットで約4倍、DMラットでは約2.5倍であった。NOは、健常及びDMラットともに約20%増加したが、いずれも濃度依存性はみられなかった。②ECG:5-HTは健常及びDMラットともに濃度依存的に増加し、10μMでは、健常ラットは約10%の増加に留まったが、DMラットでは約80%増加した。③EGCG:5-HTは健常ラットで濃度依存的に約2倍に増加したが、DMラットは1μMで約5倍の増加、10μMでは逆に低下傾向、100μMで再度増加した。NOは健常及びDMラットともに濃度依存的に増加し、健常ラットで約30%、DMラットで約60%とDMの方が顕著であった。以上のことから、5-HTはいずれのカテキン類も1μMではほとんど放出量に変化はなく、10μMで増加(最大約10倍)、100μMでは測定不能まで増加した。一方、NOは、ECG、EGCGなど特に没食子酸が結合した場合、健常ラットよりもDMラットの方が放出量は増加し、100μMでは5-HTは測定不能レベルまで増加したが、NOは放出微増であった。
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Research Products
(11 results)