2012 Fiscal Year Research-status Report
実験観察を支える理科学習語彙の習得と活用に関する実証的・実態的研究
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24501048
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
淺原 雅浩 福井大学, 教育地域科学部, 准教授 (70304201)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松友 一雄 福井大学, 教育地域科学部, 准教授 (90324136)
大山 利夫 福井大学, 教育地域科学部, 教授 (20194318)
大和 真希子 福井大学, 教育地域科学部, 准教授 (60555879)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 小学校理科 / 観察・実験 / 理科学習語彙 / 科学的語彙 / 語彙検定 |
Research Abstract |
平成24年度は、以下に示す3つの研究を実施した。 (1) 平成23年度に実施した「小学校4年理科で学習する内容の映像問題を作成し、小学5、6年生および中学1年生に対して、その学習語彙に関する記述式の質問紙調査を行っており、この分析を行った。本研究成果を平成24年度日本理科教育学会北陸支部大会で発表した。 (2) 本学地域貢献事業を活用する語彙の獲得状況調査と新奇獲得手法の開発研究を行うに当たり、平成24年度版「親子で理科が好きになる語彙検定」を2回実施した。平成23,24年度の公開講座等としての実施実績から、「理科学習語彙検定」システムを開発した。特徴を以下に列記する。1)親子で楽しみながら理科学習語彙に触れる機会を提供する。2)国語で学習する理科的語彙、日常生活で耳にすることのある理科的語彙、及び学校の理科学習で活用する理科的語彙に関する語彙検定が効果的である。3)回答方式には、4択のもの、記述式のもの、穴埋め形式のもの、表現語彙を集める形式のものなどバリエーション豊かにする。4)検定終了後、解説の時間を用意し、一部実演による解説を行うと理解(印象)が深まる。5)問題を中学年用と高学年用の2種類を作成することで、すべての理科学習学年に対応できる等が挙げられる。今回、地域にも出向いて語彙検定を実施し、研究成果の地域還元にもつとめた。これらの結果を踏まえ、次年度以降、小学校の学習現場で活用できる「語彙検定」に相当する学習手法の開発につなげていきたい。 (3) 平成22年度に試験的に作成した「理科学習におけるメタ的学習語彙集」の改定については、試作語彙集の再検討と新学習指導要領に基づく小学校理科の教科書の検討を行い、平成25年度の改訂版試作およびこれを活用する小学校臨床研究への準備を整えた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
(1) 設定した基礎研究の成果を、平成24年度日本理科教育学会北陸支部大会で報告することができた。 (2) 本研究で開発した「親子で学ぶ理科語彙検定」を福井大学と大野市でそれぞれ1回開催し、理科学習語彙の新奇獲得手法の開発研究を行うと同時に、研究成果を地域に還元することができた。 (3) 「理科学習におけるメタ的学習語彙集」の改訂版作成に関して、おおむね順調に再検討作業が進行している。平成25年度中の試作品の作成とこれを活用する臨床研究への接続が可能と予想される。
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Strategy for Future Research Activity |
(1) 平成24年度から取り組んでいる「理科学習におけるメタ的学習語彙集:児童版」の改訂作業の完了と印刷製本および本語彙集の小学校現場での活用事例研究をおこなう。 (2) 平成24年度に実施した理科学習語彙の新奇獲得手法としての「親子で学ぶ理科学習語彙検定」の継続開発と実証的研究、および小学校学習現場での活用事例研究をおこなう。 (3) これらの研究事例を一般公開するため、ホームページの作成にも取り組む。 (4) 以上の研究成果を踏まえ、「理科学習におけるメタ的学習語彙集」を活用する教師教育、特に、小学校教員を対象とした現職教育プログラム開発へと展開する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
「理科学習におけるメタ的学習語彙集:児童版」作成のための消耗品および印刷製本費。 研究事例を一般公開するためのホームページ作成経費とそれに伴うソフトウエア。 研究成果の公表及び資料収集のための国内旅費。 理科学習語彙検定問題制作のための理科実験消耗品。 研究資料としての書籍の購入。 およびその他の消耗品。
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Research Products
(3 results)