2013 Fiscal Year Research-status Report
科学教育番組を活用したiPadアプリの開発と実証に関する研究
Project/Area Number |
24501065
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
藤田 貢崇 法政大学, 経済学部, 教授 (20551691)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤田 良治 北海道大学, 学内共同利用施設等, 助教 (40515102)
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Keywords | 自然科学教育 / 教材開発 |
Research Abstract |
本研究の目的は、児童・生徒が授業内、あるいは授業外でも、発展的な知識を系統的に得られるツールを開発し、より理科に関心をもち、自ら積極的に学習することができるような環境を提供することである。これらの教材には、優れた教育用番組を用いることがより効果的であると考え、研究計画を立て、その基本的な技術や教育内容の精選を進めてきた。教育用番組を活用するほかに、テレビ番組の制作・編集を経験した研究者の協力を得ながら、教育効果が高く、より安価な動画作品を制作し、この動画を教材に組み込むことも考え、シナリオ制作についても実施している。 これらの教育教材は教育現場への活用が模索されている iPad(Apple社)で活用できるアプリとして開発する。現在 iPad で活用できる教育用アプリが開発されており、米国や韓国ではその多くが学校現場でも活用されている。日本でも、千葉県や福岡県の高等学校で iPad を導入したのをはじめ、ほかの国公私立学校、インターナショナルスクールなどでも導入を前向きに検討している。コンパクトで持ち運びしやすいことや、バッテリー容量が大きいことから、iPad はノートパソコンよりも活用できる場面が広く、授業でも大いに活用できると考えている。 現段階では、教材としてどのような内容を組み込むのかを決定し、必要な資料を取り揃え、コンテンツの制作に取りかかった。当初は教育用番組の活用を目指したが、本当に必要な教育内容を網羅した番組の取り込みよりも、申請者らが作成したほうが効率的かつ優れた成果を得られると考え、現在はシナリオを作成し、オリジナルの映像制作を行いながら、ツールを制作している。今後は、このツールを用いた実証的な研究を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在のところ、研究目的を達成する上での大きな進捗の遅れは見られない。科学番組を利用せず、オリジナルの映像作品によってコンテンツを構成することにしたが、シナリオ制作や収録等も順調に推移し、研究遂行に大きな問題は生じていない。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度となる平成26年度は、活用事例を取り込み、改善した実証研究を中心に行う。また、このツールは学校教育だけでなく、博物館や科学館などにおける一般の人々に対しても効果が期待され、幅広い活用法があることを認識した。そのため、これまで申請者が行ってきた足尾銅山の記録写真などの活用を取り込みながら、広く社会教育や資料館の展示等に対しての取り組みについても検討し、その教育効果についても考えることとする。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
当初の計画としていた科学番組の借用料が、オリジナルの映像コンテンツを制作することによって不要となったことによる。またプログラミングのための人件費を計上していたが、作業の効率化や本支援終了後も継続的にこの研究を遂行できるように、申請者自身が技術を習得しながら行ったことによる。 最終年度は実証研究が主となるため、検証先への旅費や消耗品の購入などに効率的かつ経済的に充当することとする。
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