2013 Fiscal Year Research-status Report
持続可能な開発のための教育を推進させるマイクロスケール実験教材の開発と改良
Project/Area Number |
24501072
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Research Institution | Kobe College |
Principal Investigator |
中川 徹夫 神戸女学院大学, 人間科学部, 教授 (70312866)
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Keywords | 科学教育 / マイクロスケール実験 / 持続可能な開発 / 教材開発 / 授業実践 / 液体 / 溶液 |
Research Abstract |
1 学会・研究会における情報検索・収集:第15回近畿地区化学教育研究発表会,日本環境教育学会第24回大会,日本理科教育学会第63回全国大会,平成25年度化学系学協会東北大会,平成25年度日本理科教育学会近畿支部大会,日本化学会第94春季年会等に参加して,マイクロスケール実験(MSE)や持続可能な開発のための教育(ESD)に関する情報収集を行った.また,化学と教育,理科の教育,School Science Review, Journal of Chemical Education等の学術雑誌にも目を通し,情報収集に努めた. 2 MSEに関する普及・啓発活動:研究代表者の勤務校におけるサイエンス体験(高校生を対象に実施する実験講座)やスーパーサイエンスハイスクール(SSH)で,授業実践を行った.また,理科教育法や物理学実習の授業で,MSEを紹介した. 3 化学分野のMSE教材の開発・改良:昨年度より着手した溶液の希釈に伴う体積の非加成性に関して検討を加え,各種水溶液に応用して教材としての有効性を確認した.また,平衡移動に関するマイクロスケール実験で使用する指示薬の濃度の適正化に関しても検討した.さらに,昨年度作成した「マイクロスケール実験シート」を,授業実践や学会で高校生や教育研究者に配布し,残部が僅少となったため増刷した. 4 科研費通信の発行・送信:本研究の研究協力者(大学・高校教員)に学会の案内や研究成果を周知するため,適宜科研費通信を発行して送信した. 5 研究成果の公表:研究成果を,第15回近畿地区化学教育研究発表会,日本環境教育学会第24回大会,日本理科教育学会第63回全国大会,平成25年度化学系学協会東北大会,平成25年度日本理科教育学会近畿支部大会,日本化学会第94春季年会で口頭発表した.さらに検討を加え,成果の一部を,神戸女学院大学論集に誌上発表した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究開始時点から現在に至るまで,概ね交付申請書の「研究実施計画」の内容に従い進展していることは,上述の研究実績の概要からも明らかである.とりわけ,サイエンス体験SSHにおける授業実践ができたことは,MSEの普及・啓発の観点から高く評価できる.なお成果の一部を,研究協力者と連名で,日本化学会第94春季年会で口頭発表した. また,「研究実施計画」には記載していないが,研究協力者へ科研費通信を送信して,研究の成果や進展状況を周知したことも,有意義であった.
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Strategy for Future Research Activity |
交付申請書の「研究の目的」および「平成26-28年度の研究実施計画」の記載内容に従い,研究を推進させる予定である.計画の概要は,下記の通りである. 1 学会・研究会における情報検索・収集:近畿地区化学教育研究発表会,日本理科教育学会全国大会,日本理科教育学会近畿支部大会,日本化学会春季年会等に参加して,MSEやESDに関する情報収集を行う. 2 MSEに関する普及・啓発活動:サイエンス体験,オープンキャンパス,高大連携授業,SSH等で,授業実践を行う. 3 MSE・ESD教材の開発・改良:物理分野,化学分野,生物分野,地学分野におけるMSE・ESD教材の開発と改良を行う. 4 科研費通信の発行・送信:本研究の研究協力者(大学・高校教員)に学会の案内や研究成果を周知するため,適宜科研費通信を発行する. 5 研究成果の公表:研究成果を,日本理科教育学会全国大会,日本理科教育学会近畿支部大会,日本化学会第春季年会で口頭発表する.さらに検討を加え,学術雑誌に誌上発表する.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
1 MSEの講演会を開催中止:本研究に参画している研究協力者(大学・高校教員)を対象としたMSEの講演会の開催を中止した.これは,研究協力者が平素よりMSEに興味を持っており,ある程度の背景を有していることより,あえて外部講師を招聘して啓発的な講演会を開催する必要がなくなったことによる. 2 実験機器・試薬等の充実:これまで科研費等により実験機器・試薬を購入してきたが,かなり充実していた.研究のための実験そのものは頻繁に行っているが,今年度は機器の破損・損失や試薬の使用量も例年よりも少なかった. 物理学分野および生物学分野におけるMSE・ESD教材開発・改良:化学分野のMSE・ESD教材開発・改良に加えて,物理学分野および生物学分野についても,重点的に取り組む予定である.そのための教材作成費(器具,試薬等),文献費(図書費,文献複写費)等に充当する.
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Research Products
(11 results)