2015 Fiscal Year Annual Research Report
空間図形と数式の関連付けが線形代数の理解度を深めるしくみの研究
Project/Area Number |
24501077
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Research Institution | National Institute of Technology, Toyota College |
Principal Investigator |
西澤 一 豊田工業高等専門学校, 電気・電子システム工学科, 教授 (40249800)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉岡 貴芳 豊田工業高等専門学校, 電気・電子システム工学科, 教授 (30270268)
丹羽 隆裕 八戸工業高等専門学校, 総合科学科, 准教授 (50611349)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 線形代数 / 理解度 / インタラクティブ / Web学習システム / 三角関数 |
Outline of Annual Research Achievements |
空間図形のベクトル方程式の学習は、抽象性が高いため、学習者が理解度を深めることが難しかった。また、数式表現の自由度が高すぎて掴みどころがないこともあり、理解を放棄して、与えられた問題の解法を暗記して済ませる学習スタイルに流される学習者が多かった。これを克服するには、各学習者が空間図形を脳裏にイメージし、空間図形(直線、平面)の図形的な特徴と、それらを表現する数式の特徴との関係を吟味しながら学ぶことが必要と考えられる。その中で、本研究で導入し、実践されてきたインタラクティブな3Dグラフィックスを用いた学習活動は、(板や棒等の)実物を用いた表示と各学習者のイメージを橋渡しし、しくみの理解を求める学習スタイルを育成する効果があった。紙と鉛筆を用いた演習を代替することはできないが、これと併用することで学習者の理解度を深化させるものと考えられる。 一方、3Dグラフィックスとして表示される図形の移動、回転等の操作は、マウス等、2D操作用に設計されたインターフェイスでは煩雑になるため、3D位置センサ等による直観的な入力インターフェイスの実装が必要である。 また、3Dグラフィックスは、三角関数のグラフ、数式と、複素ベクトルを用いた表示、計算との関係を学習する際にも、有益に転用できることを確認した。
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