2014 Fiscal Year Annual Research Report
ものづくり教育への活用を目的とした簡易プラスチック成形機の開発
Project/Area Number |
24501078
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Research Institution | Kobe City College of Technology |
Principal Investigator |
尾崎 純一 神戸市立工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (70245976)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ものづくり / プラスチック / 射出成形 / 簡易型 |
Outline of Annual Research Achievements |
プラスチック材料および成形加工について学習するための教材および公開講座等でものづくりの楽しさを体験できる教材とするための射出成形機の開発を行った.本装置は卓上に設置できる大きさかつ軽量で持ち運びが可能である.プラスチックの加熱には電気ヒーターを用い,射出のための動力は手動である.構造は非常にシンプルであり操作も簡単で,溶融粘度の低いプラスチックを使用すれば小学生の力でも十分射出成形が行えるよう設計している.ネジおよび半球が成形できる金型を用いて射出実験をした結果,金型形状が良好に転写された成形品を得ることができ,本装置の有用性が確認できた. 射出成形法では所望形状の空間を有する型が必要であるが,型を簡便に製作するために石膏またはシリコンを用いて簡易型の製作プロセスの構築を行った.また,石膏およびシリコンを型の材料として使う場合の問題点を明らかにし,その改善を図った.石膏型では主にその脆性が問題となったが,水溶性ボンドを混合することで,曲げ試験において降伏点が約2倍向上する結果が得られ,割れに対して改善を図ることが確認された.また,石膏にセメントを混合させた材料では,材料特性値に変化は見られなかったが,硬化に必要な時間が50%短縮することが可能となり,作業性の改善に有効であることが分かった.これにより,型の製作に必要な時間が180~230分であったのが, 60~80分まで短縮できることになり,公開講座など限られた時間の中での作業として行える目途が立った. 今後,本装置は今年度の授業および開催イベントで活用する予定である.
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