2013 Fiscal Year Research-status Report
東日本大震災後のエネルギー環境教育のあり方に関する基礎的研究-教材開発の視点から
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24501090
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
朝岡 幸彦 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (60201886)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
萩原 豪 鹿児島大学, 稲森アカデミー, 特任講師 (00539207)
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Keywords | エネルギー環境教育 / 東日本大震災 / 持続可能な開発のための教育(ESD) |
Research Abstract |
平成25年度(2013年度)は日本環境教育学会「原発事故のはなし」授業案作成ワーキンググループ(JSEE-WG)メンバーを中心に組織した「授業案作成チーム」が定例研究会を開催する中で、前年度に作成したシミュレーション教材「海辺村の未来は?」(2013年3月作成)を複数の教育現場で実践しながらブラッシュアップの準備を進めた。また、授業案作成チームは、原発事故及びその後の被災地の教育状況を調査するため、福島県の現地調査を前年度に引き続き行った(2013年8月)。 こうした実践の評価及び調査を踏まえて、日本環境教育学会「原発事故のはなし」授業案作成ワーキンググループ編『授業案 原発事故のはなし』(国土社)を刊行した(2014年3月)。本書の構成は、1章 原発事故から学ぶこと、2章 授業案「太郎君の悩み」(小学校・道徳)、3章 シミュレーション教材「海辺村の未来は?」、4章 大学生は、教材「海辺村の未来は?」で何を学んだか、5章 未来のみなさんへ、であり、本科研「授業案作成チーム」の研究成果を広く国民に問うものとなっている。 さらに、研究代表者は国立教育政策研究所の「環境教育指導資料」作成協力者会議のメンバーとして、資料の改訂(2014年5月刊行)に関わる議論で本科研の研究成果の一部を積極的に公開した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
授業案作成チームの研究成果の公表が予定より早く進んでいるものの、作成した授業案を用いた授業実践の一部及び評価が2014年度にずれ込んでいる。また、研究分担者が年度途中で任期満了によって失職した(研究分担者を外れた)ことで、カリキュラム・チームが予定していたエネルギー環境教育の動向分析等が2014年度にずれこんでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
授業案作成チームとしてJSEE-WGが作成した授業案「原発事故のはなし」を活用した授業実践を広げるとともに、その効果と課題を明らかにするためのフォローアップ調査を実施する。他方で、カリキュラム・チーム(研究協力者との共同)を中心に、エネルギー環境教育の批判的検討(①震災以前の放射線教育、②震災後の放射線教育、③多様化する放射線教材、④求められるエネルギー環境教育)にもとづくESD型エネルギー環境教育の構想をまとめる。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
当初の予定にあった授業案の一部の実施が翌年度にずれ込んでいるため、その経費を翌年度に残した。 授業案の実施に伴う経費として使用する予定である。
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Research Products
(3 results)