2012 Fiscal Year Research-status Report
理科が役に立つ教科であることを実感できる化学(科学)実験教材の開発と実践
Project/Area Number |
24501096
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Aichi University of Education |
Principal Investigator |
戸谷 義明 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (30180186)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 生活に役立つ理科 / 出前化学実験 / 化学実験教材 / 実験・観察 / 科学教育 |
Research Abstract |
身の回りや身近なことがらと結びついた内容で,理科が役に立つ教科であることを実感でき,理科学習に活用できるような化学(科学)実験教材と指導法を開発し,開発したコンテンツで実践を行い,アンケートなどから実践を評価し,改善処置をすることを繰り返して実験教材と指導法を継続的に発展させ,完成させるのが本研究の目的である。 2012年度は13日(回)の実践を行い,化学実験教材の開発・改善を行った。そのうち,とりわけ,2日(回)開催した名古屋市科学館愛知教育大学事業「科学的な考え方を学びながら楽しむ化学(科学)実験教室」〔(大人向き)(食品にはおいしさと化学がいっぱい!①ラムネ菓子作り ②アルギン酸ビーズが作れる飲料の調査),(中学生向き)(アルコールロケットの作製と、よく飛ぶ燃料の注入量について考えてみよう!)〕では,個別指導体験型の実験教材の開発と指導を行い,これらのテーマの過去の実践の内容を大幅に改善した実験指導法を開発した。生物発光関係の個別指導体験型の実験も高校,および愛知県の離島の小中学校の実践で実施し,さらにチューンナップされた。 食品関係の教材実験としては,卒業研究テーマとして確実に成功するカルメ焼きの条件と実験方法を検討し,ほぼ完成させることができた。 中学校理科教員免許用の化学学生実験の授業として,近年行ってきた,身近なウィスキーを蒸留し,エタノールを分離する実験について,蒸留の原理から実験法,レポートの書き方指導までを含むマニュアルを論文として公表した。 著者は,これまでの業績により,「化学教材実験法の開発と出前実験講座による化学教育への貢献」として,2013年3月23日に日本化学会第37回化学教育賞を受賞するに至った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
おおむね予定どおりに,候補とした4つの実験について,個別指導体験型の化学実験教材としての開発と改善が進行している。 日本化学会第37回化学教育賞受賞というボーナスをもらった。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き,各教材の開発を継続するとともに,開発した実験演示法を活用した実践を繰りし,各教材の教育効果,改善すべき点を点検・評価し,それぞれの実験演示法(実験の動画,併用するPowerPoint資料を含む)の完成を目指して改良していく。 とくに,最重点テーマである,最も身近で身の回りにある食品に関する化学的原理を楽しく学習でき,食育にも繋がる,個別指導体験型の化学実験を実践する機会を増やす。 音楽の諸現象を理解し,上手に演奏するために,物理が役に立つことが実感できるような,クラリネットを含む,さまざまな管楽器を使用した,気柱共鳴による音速測定実験を,より理解しやすいように改善する。 各教材実験のHD動画を撮影する。可能な場合,実践の動画を撮影,記録したい。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
計画通り,物品費(主に教材の開発と実践のための試材),旅費(日本理科教育学会全国大会,出前実践など),謝金(アンケート整理,実験補助など)として主に使用する。公共交通と公用車を活用できたので,2012年度はバス・タクシー等借料はなかった。
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Research Products
(4 results)