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2013 Fiscal Year Research-status Report

緊急時科学技術コミュニケーションの課題検証とソーシャルメディアの活用検討

Research Project

Project/Area Number 24501110
Research InstitutionHokkaido University

Principal Investigator

難波 美帆  北海道大学, 創成研究機構, 特任准教授 (80422020)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 林 衛  富山大学, 人間発達科学部, 准教授 (60432118)
Keywords科学教育 / 科学コミュニケーション / 科学リテラシー / リスクコミューニケーション / コミュニケーションデザイン / メディアリテラシー
Research Abstract

当該年度は、福島原子力発電所事故直後から約1カ月に行われた、Web上の情報発信について情報収集と分析を試みた。特にサイエンス・メディア・センターの発信した情報について、どの時期に、どのような情報が発信され、どのような情報の閲覧頻度が高かったのか等について、詳細なコンテンツの分析を行った。震災後1年後のSMCの情報発信と購読者の数は、コメントを得た専門家や科学者の人数163,SMCデータベースに登録されている科学者 137,日本語のTwitterアカウントのフォロワー数 12097,英語のTwitterアカウントのフォロワー数 319,SMCに登録している科学ジャーナリスト・メディア関係者数418であった。また、震災後にサイエンス・メディア・センターが提供した科学技術情報は、震災直後はインターネット上の放射線情報について信頼できる専門家や機関の情報をまとめる(リンク資料、Q&A)、震災~1カ月は緊急を要する震災のリスク情報について国内外の複数の専門家からコメントを集め速やかに提供する、1カ月~は引き続き専門家からコメントを集める他に、論文をもとにした情報提供という状況であった。
これらを元に、本研究課題である、ソーシャルメディアを使った情報発信について、リスクコミュニケーションの研究モデルを再検討し、情報発信者側のリテラシーと言う観点で、どこに焦点を絞って検討を行えばよいか検討した。それにより、コンテンツについては、情報発信の際に付与されるコードに特徴を発見した。
また情報受信者側については、先行研究の情報探索行動におけるモデルを検討し、受信者側のリテラシーより、専門家と非専門家の科学コミュニケーションにおける知識ギャップがどこにあるのかを検討する方が、緊急時における情報提供において有効であると考えた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

当該年度は、研究代表者の勤務先が変わり、それまでと研究環境が大きく変化し、割ける業務エフォート、職場の状況の変化に慣れるのに時間を要した。また職場において、研究のサポートを得るための調整や環境づくりにも時間を割くことが必要であった。

Strategy for Future Research Activity

当該年度は、転勤による研究環境の変化により、当初予定していた、欧州社会学会での発表が行えないなど、研究に遅れが見られた。これに対して、現在の研究環境で成果をあげられるリソースの発見や新たな研究手法の探索等を行い、さらに研究を進展させていく。
具体的には、国内で新たに、生体反応の測定を活用した、情報受信者側の受容状況の計測等、新しい客観的な指標を得るための研究手法の情報提供と協力を得られる見込みがついたので、これらを活用して、研究をさらに前進させる。
情報発信側のリテラシーについても、昨年度、検討内容、協力依頼者などについて研究が進んでおり、今年度は、これらをもとに、原子力工学の専門家にインタビューを行い、リスク伝達について検討する予定である。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

次年度使用額は、当初使用予定額に加えて前年度、職場の移動に伴い、研究進捗に遅れが出ている部分についての未使用学がある。
本年度の使用予定は、昨年度アブストラクトがアクセプトされながら業務に関わる都合で参加できなかったので、欧州のいずれかの学会に参加し、研究について報告・議論を行う。また新たな研究手法として、生体反応の計測を予定しており、これに必要なアプリケーションやコンピューター等の購入が必要であれば検討する。専門家へのインタビューを予定しており、そのための旅費に支出する。Webサイトを使った情報受信者の情報探索行動についてのアンケートや行動検討をプログラムを組み実施する。

  • Research Products

    (3 results)

All 2013 Other

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (1 results) Remarks (1 results)

  • [Journal Article] 東日本大地震・原発震災の教訓 : 志賀原発風下富山県の将来に向けて2013

    • Author(s)
      林衛
    • Journal Title

      黒部川扇状地研究所研究紀要

      Volume: 38 Pages: 36-45

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] 原子力事故における科学コミュニケーションの現状と課題論構想若干の成果

    • Author(s)
      難波美帆
    • Organizer
      東京工業大学イノベーション専攻共通セミナー
    • Place of Presentation
      東京都港区、東工大田町キャンパス
  • [Remarks] リスク・コミュニケーション ジレンマ状況 問題+対処法 パターン集

    • URL

      http://www.rs.tus.ac.jp/env-health/riscom/top.html

URL: 

Published: 2015-05-28  

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