2014 Fiscal Year Research-status Report
文脈に基づいたアプローチによる粒子の量概念の育成プログラムの開発と評価
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24501113
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Research Institution | Gifu Shotoku Gakuen University |
Principal Investigator |
寺田 光宏 岐阜聖徳学園大学, 教育学部, 教授 (40514641)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉岡 亮衛 国立教育政策研究所, その他部局等, 研究員 (40200951)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 科学教育 / context based learning / 粒子概念 / 量概念 / 教師教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,新学習指導要領における柱の一つ「粒子」の量概念を系統的に育成できるプログラムの開発とその評価である。「粒子」の量概念は高校時に学習するモル概念につながる非常に大切な基礎概念である。実施計画に基づき,当該年度に実施した研究の成果は以下のようである。 (1)プログラム開発:「粒子」の量概念の育成は,実験のみに頼る方法では難しいと判断したため,context(文脈)を含む多様な方法で進めることが重要であると考えた。そのため,前年度に引き続き,ドイツのChemie im Kontextプロジェクトを文献及び現地調査によりcotext based learnig of scoenceの最新の方法論や実践現状等を明らかにした。これに基づき日本における問題点を整理・分析した。その結果,訳出したテキストの日本における使用は,context(文脈)が異なるため難しいが,本プロジェクトが構成している要素の組み合わせにより日本におけるプログラムの開発が十分可能であることを明らかにした。現在までに,小学校用「燃焼」教材等を開発・実践し分析を進めた。また,本研究の最終的な目的である,中学校・高校用「粒子の量概念」教材も開発が進み,複数のテキストを開発した。 (2)プログラム評価:小学校用「燃焼」教材等では,現場教師の新しい教材に対しての理科も進み,学習者の質的な変容が明らかになった。しかし,認知面,情意面の評価における量的な変容は明確にならず,評価問題の改善が必要であった。中学校・高校用「粒子の量概念」教材を評価すべく,実践の準備を進めるとともに,評価問題を作成している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究課題は,研究期間3年のうち2年で先行研究の調査,まとめ及びこれに基づいたプログラム(教材,実験,評価問題等)を開発した。3年目に開発したプログラムを実践,評価する予定であった。ところが,急に研究代表者の在外研究(ドイツ・キール大学附設自然科学教育研究所IPN)が決まったため,プログラムの実施が非常に難しくなったため,1年間の補助事業期間の延長を行った。プログラムの実践及び評価をする準備は進んでいるため,半期のうちに遅れは取り戻せる予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
(1)調査方法の改善:中学校・高校用「粒子の量概念」教材を評価すべく,実践の準備を進めるとともに,認知面,情意面で量的な変容を捉えることができる評価問題を作成している。 (2)開発プログラムの実践,評価,公開をする。 (3)本研究のまとめてして,Chimie im Konextプロジェクトおよび日本における可能性等についての論文をまとめ,公開する。
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Causes of Carryover |
本研究課題は,研究期間3年のうち2年で先行研究の調査,まとめ及びこれに基づいたプログラム(教材,実験,評価問題等)を開発した。3年目に開発したプログラムを実践,評価する予定であった。ところが,急に研究代表者の在外研究(ドイツ・キール大学附設自然科学教育研究所IPN)が決まったため,プログラムの実施が非常に難しくなったため,1年間の補助事業期間の延長を行った。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
本来3年目にに実施する予定であった開発したプログラムの実践・評価を実施するために,次年度における未使用額の使用計画はおおよそ次のようである。開発したプログラムの実施のために,開発したテキストの印刷・製本・展開上必要な実験器具,実験補助などの経費を,評価・分析のために,記録用のビデオ等,調査旅費,調査問題印刷,データ入力,分析ソフトなどの経費である。
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Research Products
(5 results)