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2012 Fiscal Year Research-status Report

環境教育とモノづくり教育を融合した電子デバイス実験の教育的効果

Research Project

Project/Area Number 24501119
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Research InstitutionIshikawa National College of Technology

Principal Investigator

瀬戸 悟  石川工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (50216545)

Project Period (FY) 2012-04-01 – 2015-03-31
Keywordsドイツ
Research Abstract

本申請課題では高専の特長である「ものづくり教育」と「環境教育」を融合させた電子デバイス系の新しい実験教材を開発し、その教育効果を検証していく。平成24年度は学生実験として平成25年度に導入することを目指して実験に採用する有機薄膜太陽電池の構造から検討した。文献等の調査より銅フタロシアニンとフラーレンをそれぞれp型とn型有機材料として採用し、実験に導入するための蒸着装置の改良を行なった。さらに実際にそれぞれの膜の膜厚を調整しながら、作製した有機薄膜太陽電池の電流・電圧特性および変換効率をソーラーシュミレータを用いた計測した。その結果、変換効率は0.1%を超える有機薄膜太陽電池の作製に至らなかった。実験として導入していくためにできれば0.5%に近い変換効率が安定して得られるデバイス構造で実験を実施する必要があると考える。したがって平成25年度には研究室の卒業研究テーマとして材料の選択を含めた薄膜作製条件の再検討を行っていく。
一方、環境教育に関するマニュアル作成はほぼ完成した。具体的には、現在の日本における全電力供給のうち、太陽電池や風力発電等の環境に優しい電力源の割合を調べさせ、日本以外の環境先進国と比較させる課題や現在実用化されている太陽電池の種類を構造、さらに有有機物を用いた太陽電池として有機薄膜太陽電池と色素増感型太陽電池についてもその構造を報告させるようにする。このとき学生が主体的にこれらのことを調査し、問題点を抽出させるようなレポート課題としている。
なお、これまで本校電気工学科における創造工学実験として実施してきた有機材料を用いた電子デバイス実験の教育効果について2013年春の応用物理学会において発表した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

研究実績の概要に述べたように学生実験に採用する有機薄膜太陽電池の変換効率が0.1%を超えるものができなかった。その理由のひとつとして原料の純度に問題があると考え、原料の昇華精製を行った。今年度は昇華精製した原料を用いて有機薄膜太陽電池を作成して、変換効率の向上を確認する。基本的なデバイス作成プロセスと実験手順については完成しているので、この昇華精製した原料を用いた太陽電池作製実験を平成25年度後期の創造工学実験に導入していく予定である。

Strategy for Future Research Activity

研究実績の概要で述べたように、学生実験として実施するために2種類の構造の有機薄膜太陽電池、すなわちひとつは銅フタロシアニンとフラーレンを用いて低分子系の有機薄膜太陽電池、もうひとつは高分子有機材料を用いた有機薄膜太陽電池の作製と評価を平成25年年度に実施する。いずれの構造の有機太陽電池においても変換効率が0.5%以上に達するものが本校で作製できるようになれば、創造工学実験においては学生がどちらを選択させて実験グループで変換効率を競わせるような実験内容する。具体的な実験の流れは以下のとおりとする。
第1週~3週目では、①実験内容と使用する機器の説明、②有機薄膜太陽電池の構造・原理と太陽電池を評価する方法について調査させ、レポートとして報告、③太陽電池とエネルギー問題、特に全電力需要に占める太陽電池や風力発電などの再生化可能エネルギーの現状についてレポート報告させる。また各グループがどのような構造の有機薄膜太陽電池を作製するか第3週までに決定する。第4週~8週目では、①成膜条件を変えながら有機薄膜太陽電池を作製する。②膜厚等の条件を変えて作製した太陽電池をソーラーシュミレータ(現有設備)やソースメータ(現有設備)を用いて変換効率と電気的特性の評価を行う。③最適な条件で各グループが太陽電池を作製し、そのときの変換効率を他のグループと比較させる。あわせてプレゼンテーションの準備と発表する研究概要を報告させる。第9週と10週では報告書の作成とプレゼンテーションを実施する。
本電子デバイス実験の教育効果を検証するために創造工学実験終了後にアンケートを実施する。回答内容から次年度以降の改善点を発見して改善を行う。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

平成24年度は既存の真空装置の不具合から急遽、学生実験終了後に修理のために費用が発生した。また24年度に海外の状況を視察する旅費を計上したが公務のために時間が取れず海外旅費は執行しなかった。次年度は、新しい構造の有機薄膜太陽電池を試作するために新規に有機材料を購入する必要がある。その他は実験に必要となるガス、ガラス基板、薬品、真空部品等の消耗品である。

  • Research Products

    (3 results)

All 2013 2012

All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] 専門導入教育におけるin situ実験とものづくり創造教育2013

    • Author(s)
      徳井直樹、瀬戸 悟
    • Journal Title

      未来材料

      Volume: 13 Pages: 54-57

  • [Journal Article] Time-of-Flight Measurements on Schottoky CdTe Detectors2012

    • Author(s)
      K. Suzuki, T. Sawada, K. Imai, S. Seto
    • Journal Title

      IEEE Transactions on Nuclear Science

      Volume: 59 Pages: 1522-1525

    • DOI

      10.1109/TNS.2012.2193599

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] 高専電気系におけるモノづくり電子デバイス実験(1)2013

    • Author(s)
      瀬戸 悟、山田 悟
    • Organizer
      第60回応用物理学会春季学術講演会
    • Place of Presentation
      神奈川工科大学
    • Year and Date
      20130328-20130328

URL: 

Published: 2014-07-24  

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