2014 Fiscal Year Annual Research Report
環境教育とモノづくり教育を融合した電子デバイス実験の教育的効果
Project/Area Number |
24501119
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Research Institution | Ishikawa National College of Technology |
Principal Investigator |
瀬戸 悟 石川工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (50216545)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 太陽電池 / 工学教育 / 環境教育 / ものづくり実験 |
Outline of Annual Research Achievements |
本課題は本校電気工学科の4年生後期に実施される創造工学実験において実施した。学生はITOを塗布したガラス基板に銅フタロシアニンとフラーレンを真空蒸着法で積層した構造で有機薄膜太陽電池を作製た。実験ではものづくりに入る前に学生には事前レポートとして有機薄膜太陽電池を含めた代表的な太陽電池の種類・構造・特徴を調べさせた。平行して4年生の半導体デバイス工学Ⅱの講義においては太陽電池の原理について説明している。 デバイス作製の第1週目では太陽電池作製に用いる成膜装置の習得のために教員が説明・指導しながら有機薄膜太陽電池を作製する。作製した太陽電池は電流電圧特性評価とソーラーシュミレータによる変換効率の評価を行う。この過程で学生には各装置の使用方法を再現できるマニュアルを作成させる。今度は学生に同じ成膜条件で学生自身が有機薄膜太陽電池を作製する。教員はオブザーバーとして装置の使用方法等に間違いがないかを確認しながら実験を見守る。これ以降の実験では学生は成膜条件である有機薄膜の膜厚を変化させながら3,4枚の有機薄膜太陽電池を作製し、その電気的特性や変換効率を比較検討して考察する。報告書では実験の製作方法と実験結果およびその考察、さらには太陽電池の種類とその特長、電力全体における太陽電池の位置づけ、さらに太陽電池と環境の関連を考察させた。 学生からの反応では先端技術と思われた有機薄膜太陽電池が意外にも自分たちにも作製できる感動とものづくりの面白さを実感できたとの趣旨の感想が多かった。また実際の実験では学生が自発的に実験に取組む姿勢が見られ、本実験が学生にとって魅力ある電子デバイスで実験であり、高い教育効果を持つことが実証された。
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Research Products
(8 results)