2014 Fiscal Year Research-status Report
携帯型端末を活用したプレゼンテーションツール高機能化による授業改善に関する研究
Project/Area Number |
24501130
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
室田 真男 東京工業大学, 社会理工学研究科, 教授 (30222342)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | プレゼンテーションソフトウェア / 携帯型端末 / 質疑主導型授業 / オーディエンスレスポンスシステム / レスポンスアナライザ |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度,生徒や学生が一人一台のネットワーク接続された端末を有する環境において質疑主導型の授業を進めていくことができるオーディエンスレスポンスシステムを,プレゼンテーションツールに組み込む形で開発した.しかし,40人程度以上の同時接続環境おいて,十分な性能が得られず,実際の授業で利用するのは難しいという問題点が明らかになった.今年度は,実装上の工夫を行い,性能面を改善した.その結果,人工的なテスト環境における性能実験では,授業での利用も可能なレベルが到達できた.その成果を,教育システム情報学会の研究会にて発表した. 改良したシステムを何人かの先生に模擬授業環境で利用してもらい,インタフェースや性能についてのフィードバックを得た.その結果,まれにシステムのレスポンスが遅くなる状況が派生してしまうこと,ならびに,授業でのフレキシブルなスライド表示への対応が不十分であることがわかった.そこで,授業での実践は次年度に持ち越し,今年度は問題点の改善に取り組んだ.フレキシブルな授業展開への対応はスライド構成デザインを変更することにより対応した.システムのレスポンスがまれに遅くなる件については,再現性も一定しないなど原因究明に手間取っている.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
実践に使う前段階での模擬授業実践において見つかった問題点への対応に予想より時間がかかっている.デザイン的な問題点は解決したが,原因が特定できていない性能面の劣化への対応は遅れている.実際の授業で利用して頂き評価を受けることが達成できていないため,やや遅れているという判断をした.
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Strategy for Future Research Activity |
まずは,まれにレスポンスが遅くなるという症状の原因を特定し改善する.その後は,実際の授業で活用して頂き,教師ならびに学習者からの評価を受けるとともに性能についての再検証を行う.
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた理由は,模擬授業実験の結果,さらなる性能およびデザイン改善が必要であることが判明し実装改善に注力したため,実際の授業での活用実験を広範囲に行うことができなかったためである.実際の授業で利用するには,システムの完成度を高める必要がある.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
性能面の改良を完成し,授業での実施および評価を進める.繰り越した予算は,実証実験における謝金を中心に利用する予定である.
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