2015 Fiscal Year Annual Research Report
クリエイティブ産業の高度職業専門人材育成のためのケース教材の研究開発
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24501132
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Research Institution | Okayama Prefectural University |
Principal Investigator |
助川 たかね 岡山県立大学, デザイン学部, 教授 (10440421)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松島 史朗 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (40422810)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | クリエイティブ産業 / 高度職業専門人材 / ケース教材 / 海外先進事例 / 都市開発 / デザインマネジメント / ハイライン / 米国 |
Outline of Annual Research Achievements |
当初平成24年度から3年をかけて、ケース教材の調査分析と並行して、米国と韓国の都市開発先進事例のなかでも特に複合的知識や技術を必要とする地区を調査する予定であった。その過程で、開発の成功例としてもケース教材の対象としても理想的な開発事例である米国ニューヨークのハイラインに着目し調査対象に加えることとした。そのため期間を1年延長し、平成24~27年度にわたる4年間の事業とした。ハイラインは現在も開発が進み、その認知度も日増しに高まっているため、複数回の調査・撮影・観測を実施した。この事例が提議する課題の範囲や種類は極めて多様でありながら、全体としてその課題をクリアしながら成功につなげている稀有な開発事例である。本研究で得られた基礎調査データを活用し、平成27年度から新たな科研費研究として横断的ケーに教材開発へと発展させる計画につなげることができた。 本研究の目的は建築・都市領域を中心にデザインやクリエイティビティを核とする教育において、実務現場におけるデザインの過程で起こる様々な課題に対する解決能力を涵養する教育方法や教材の整備である。ハイラインをはじめとする事例調査の過程で抽出できたデザインの決定プロセスで遭遇する様々な課題は、授業のなかでデザインマネジメント教育の教材としても取り入れられ、ひとつの事例を通して、調査->課題抽出->授業での分析->教材化という流れを確立することができた。 デザインの真の目的を設定し、人材や技術を融合させるマネジメント能力を備えた人材が必要とされる今日、調査研究と授業への活用を繰り返しながら、教材を完成させて行く方法は研究・教育両面で実績を積んでいかなくてはならない教員にとっても理想的なものとなった。
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