2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24501135
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
隅谷 孝洋 広島大学, 情報メディア教育研究センター, 准教授 (90231381)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 仁 九州大学, 情報基盤研究開発センター, 准教授 (70232551)
多川 孝央 九州大学, 情報基盤研究開発センター, 助教 (70304764)
安武 公一 広島大学, 社会(科)学研究科, 講師 (80263664)
山川 修 福井県立大学, 学術情報センター, 教授 (90230325)
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Keywords | 学習履歴可視化 |
Research Abstract |
平成25年度は、交付申請書に記載した三つの研究目的「1.授業可視化プラットフォームの完成」「2.授業可視化プラットフォームの公開とコミュニティ公開」「3.授業可視化プラットフォームの拡張」のうち、3について主に実施した。LMS (Learning Management System) での学習履歴の分析から始まった本研究を、eポートフォリオやSNS (Social Network System) へ拡張を試みた。交付申請書では、研究代表者はSNS/eポートフォリオの実践をしないことになっているが、広島大学で運用するeポートフォリオの管理に関わることになったため、計画を変更した。 まず、オープンソースのeポートフォリオシステムである Mahara での、学生の学習記録(活動記録)のデータの保存形式について調査し、可視化手法としてどのようなものが適切であるかを検討した。eポートフォリオにおいては、LMSのテストなどのように教員から数値で客観的に評価される要素がほとんどなく、学生自身が保存した成果物の数や量、コメントの数、また学生の活動の頻度などを示す記録が主要なものとなる。この場合、因果関係を探るような可視化ではなく、全体を俯瞰し自己の位置を確認できるような可視化が有効である。 次に、eポートフォリオ、SNS、LMSといった複数システムのデータに基づいて、学習履歴を多面的に分析する方法について検討した。LMSの学習履歴とIRデータ(具体的には学生意識調査アンケート)のを融合させた分析や、SNSの学習コミュ二ティのネットワーク分析を試み、異なった種類のシステムが学習者の行動や状態、学習のさまざまな側面についての情報をもたらしてくれることが明らかになった。しかし、これらをどのように連携させればよいかまではまだ明らかになっておらずこれは今後の課題である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
目標である「授業プラットフォームの拡張」について、データの性質や利用の方法を考えシステムとしての拡張はほぼ必要なく、可視化手法の開発だけでうまくいきそうなことが明らかになった。可視化手法の開発については、複数システムやデータの組み合わせの場合も含めて順調にすすんでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度が最終年度であるので、未完成な部分のシステム実装を進め、開発した可視化手法とともに成果発表をおこない、システムの利用者を増やすための環境を完成させる。これにより、次年度以降のコミュニティの拡大につなげていく予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
3/31に帰国した海外出張で、飛行機が遅延したため乗り換えに間に合わず、航空会社からの返金処理が行われた。それに関連する事務処理が間に合わず、航空機運賃の平成25年度経費での支払いができなかったため。 前期の航空機運賃として、全額そのまま平成26年度に支払いがされる。
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