2013 Fiscal Year Research-status Report
デジタル教材におけるエージェント型学習支援に関する研究
Project/Area Number |
24501142
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Research Institution | Hiroshima City University |
Principal Investigator |
岩根 典之 広島市立大学, 情報科学研究科, 准教授 (60264933)
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Keywords | デジタル教材 / インタフェースエージェント / クイズ生成 |
Research Abstract |
(1)教材知識から書込みの内容と意図を抽出する機能,(2)教材知識と書込み(内容と意図)から学習ノートを作成支援する機能,(3)教材知識と学習ノートからクイズを生成する機能を有するデジタル教材への書込みが可能なエージェント型学習支援システムを開発して当該機能が主体的学習を促進するか検証するため,昨年度整備した実験システムを用いて予備実験を行った.その結果,本実験に向けて主体的学習を促進できるかどうかの変化を確認するための基礎データの収集分析ができた.具体的には最終年度に向けて以下を実施した.上期は,昨年度までに整理した基本データ(書込みサンプル)を用いてシステム機能を検証するとともに設計を見直し,インタフェース機能の絞り込み(着目するフレーズの囲み込みのみに限定したインタフェースエージェントの簡略化),質問生成機能の実現可能性の確認(エージェントプラットフォームによる質問生成エージェントの簡略化)を行った.下期は,実験用のデジタル教材を作成してタブレットPC上で書き込みの収集分析を行い,絞り込んだシステム機能の妥当性を確認した.また,同じ内容で紙ベースの教材を用いた書き込みの予備実験を行い比較用データを収集分析した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
(1)教材知識から書込みの内容と意図を抽出する機能,(2)教材知識と書込み(内容と意図)から学習ノートを作成支援する機能,(3)教材知識と学習ノートからクイズを生成する機能を有するデジタル教材への書込みが可能なエージェント型学習支援システムの開発において,各機能の設計見直しとアルゴリズムの検討はおおむね順調に進んだ.一方,エージェントの機能や実現法を見直したため,当初の実施計画に対してプロトタイプの開発作業はやや遅れ気味になった.
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は研究の最終年度のため,一部を机上でシミュレートするなどエージェント機能を切り分けることで本実験が可能な最低限のプロトタイプシステムの開発を重点的に行う.特に,教材のメタ知識を用いて学習者の書き込み意図の抽出,書込み意図からデジタル教材における当該個所の特定,書込みと抽出された意図からデジタル教材における当該個所の特定,時系列情報も含めて上記当該個所をテキストデータとして出力,など必要に応じて事前に準備する.これらテキストデータから異なるパタンのクイズを生成するエージェントを実装し,e-learningシステムのクイズ機能を用いて,学習者個人の書込みから主体的学習が促進されるか評価する本実験を年内に実施できるよう研究を推進してゆく.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
年度末の出張等だったため見積もりの誤差を次年度への繰り越し等により調整できなかったため 最終年度である次年度の物品費の一部として使用する
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