2012 Fiscal Year Research-status Report
持続可能発展教育のための野外体験学習支援システムの構築と実践的利用
Project/Area Number |
24501154
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kanazawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
竹俣 一也 金沢工業大学, 基礎教育部, 准教授 (50167491)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 環境教育 / 地理情報 |
Research Abstract |
野外体験学習は環境教育において有効である。その理由は野外体験学習では児童生徒が生態系の仕組みに直接触れることができるからである。その体験に基づいて地域環境から地球環境へと知識をつなげ、その知識を持続可能な社会を構築するための知恵として活用する。本研究では、空間的思考を支援する地理情報システム(GIS)に時間軸の要素を取り入れた「Web-GIS による野外体験学習支援システム」を開発する。位置座標からその場所に関連する環境・文化財情報を引き出せる、さらにその場所の生態系変遷や人間活動の歴史に関する情報を閲覧できるようにする。学習者が「その場所の自然環境が人間社会および文化とどのような過程を経て統合されて現在に至ったかを考えてみたい」と思うような野外体験学習支援システムを構築する。 24年度は下記内容の研究を実施した。 1)気温・湿度の金沢市内同期観測の教育プログラムの検討:金沢市内中心部50か所および奥能登地区10か所に気温・湿度データロガーを設置し、夏季の地方都市の熱環境状況を調査し、マップとして提供した。熱環境と人の健康とを関連づけることができる情報を数値化し、その教育利用について検討を開始した。 2)大気観測の教育プログラムの検討:スカイラジオメータを用いて大気エアロゾルの光学的厚さの日々の変化を観測した。この観測データを分かりやすく説明する教育プログラムの検討を開始した。 3)モバイル型の野外体験学習支援システムの開発:Web-GIS構築ツールソフトを用いてモバイル型のWeb-GISシステムの構築を検討し,開発に着手した。取り扱う地図の種類(衛星画像から遺構平面図まで)を増やし、多様な用途への対応を検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
気温観測および大気観測において測器に故障なく観測を終えることができているため。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の予定通りに推進する。昨年度購入予定であったリモートセンシングデータを購入し、気温観測データの検証用に利用可能かを検討する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
今年度購入予定であったリモートセンシングデータを次年度において購入し、気温観測データの検証用に利用可能かを検討する。これは研究推進の順序に変更が生じたためであり、その進捗には影響しない。また、複数の異なるタイプの衛星観測データの購入が可能かを検討し、その購入に研究費を充てる。
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