2012 Fiscal Year Research-status Report
e-ラーニングを用いた伝統土壁技術の早期習熟システムの開発
Project/Area Number |
24501187
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
佐藤 ひろゆき 京都工芸繊維大学, 伝統みらい教育研究センター, 特任教授 (90447996)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 土壁 / 左官 / 技能 / 習熟 / e-ラーニング / 伝統産業工学 |
Research Abstract |
伝統産業の多くの技術は一人前になるまでに10年の歳月が必要と言われている。しかし、現在の就学状況などから10年を修行期間に費やすことは難しくなってきている。そこで本研究では、土壁職人の習熟課程に着目し、土壁の塗りの技術の習熟課程および熟練者の有する暗黙値を明らかにし、左官学校で使用するためのe-ラーニング教材を開発することで、効率的かつ効果的な修行期間を提供し、修行期間の短縮を実現すること目的とする。 平成24年度は、左官学校の教員を熟練者、左官学校の学生を非熟練者とし、熟練者と非熟練者の三次元動作解析、眼球運動測定、筋活動測定を行った。この結果、筋電測定からは熟練者は体幹がぶれずに作業を行っていること、眼球運動測定からは、これから鏝を動かす先を注視し、特に仕上げ段階では瞬きをほとんど行わずに確認を行っていることが明らかになった。また、熟練者へのヒアリング調査からも、本年度明らかになった動きの特徴に関して、熟練者は意識してそのように動いていたことが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初予定していた筋活動測定の結果が24年度中にはまとめられておらず、やや遅れていると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
まず、24年度に測定を行った筋活動測定データのとりまとめをおこなう。 さらに、24年度前半は非熟練者に24年度に明らかになったことを開示し、それによる学習効果を三次元動作解析、眼球運動測定、筋活動測定から検討する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
物品費:e-ラーニングシステム用のソフトウェアおよびPCを購入する。 旅費:学会発表および研究打ち合わせに使用する。 人件費、謝金:研究補助アルバイトを雇用する。 残額が生じた状況:学会開催場所が近隣であったため、当初の予定よりも旅費の使用が少なかった。また、当初の予定よりも測定用消耗品の購入の必要がなかった。残額は平成25年度に測定用消耗品の購入および研究補助アルバイトへの人件費として使用する。
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Research Products
(2 results)