2012 Fiscal Year Research-status Report
震災後の中核市における校外初任者研修の効果的な運用に関する研究
Project/Area Number |
24501201
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Nagoya University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
大橋 保明 名古屋外国語大学, 外国語学部, 准教授 (30387667)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 初任者研修 / 教師教育 / 中核市 |
Research Abstract |
本研究は、震災後の中核市における校外初任者研修の現状と課題を整理し、校外初任者研修の効果的な運用等について検討することを目的として、(1)全国40市の中核市における初任者研修の実施状況に関する量的調査、(2)初任者研修受講者・初任者研修実施担当者・教職経験10年目教員への聞き取り調査、(3)校外初任者研修プログラムの研修効果や改善点の検討、(4)初任者教員の適応および成長支援に資する効果的な研修内容等の提示、を行うものである。 今年度は、(1)および(2)の一部に関わる調査研究を実施した。成果の概略は、次のとおりである。 (1):中核市における校外初任者研修の実施状況については、情報公開度に東高西低の傾向が見られたが、全体的には都道府県や政令市とほぼ同様に量的な緩和(研修時間数の削減または二年目以降への先送り)や弾力的な運用の実態が確認できた。 (2):中核市教育委員会の初任者研修実施担当者に対して抽出的に実施した聞き取り調査からは、少人数の強みを生かし研修の内外で一人ひとりを大切にすること、地域教育資源を意識した研修内容を設定すること、学校外で児童生徒と関わりながら学ぶ機会を創出することなどが中核市における校外初任者研修において重要な要件であることが確認できた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
採択決定直後に東北地方から東海地方へ所属大学の変更があったため、申請時に調査対象地として予定していた東北地方の中核市(青森市、秋田市、盛岡市など)から距離ができてしまったこと、また福島県の郡山市やいわき市においては初任者研修の実施が見送られたこと(平成25年度から再開)などにより、調査の実施に時間的かつ予算的な制約が生じたことが主な理由として挙げられる。
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Strategy for Future Research Activity |
前述の現状を踏まえ、調査研究時間の確保および調査研究の効率化に努めたいと考えている。具体的には、科研費研究に対する学内理解の醸成に向けて丁寧な情報発信に努めるとともに、研究分担者や連携協力者の選定を検討し調査研究の効率化を図りたい。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
前述の状況から国内旅費の予算執行割合が増えることが予想されるが、消耗品費の予算執行を可能なかぎり削減しながら、申請書類に記載したとおり、量的および質的な調査データの分析を深めるための関連ソフトを購入し、最大限活用する予定である。
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