2012 Fiscal Year Research-status Report
インフォーマル・ラーニングを促進するクイズに特化した掲示板の開発と評価
Project/Area Number |
24501203
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tokyo University of Social Welfare |
Principal Investigator |
竹内 俊彦 東京福祉大学, 教育学部, 准教授 (20327290)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 由樹 相模女子大学, 学芸学部, 講師 (70406734)
加藤 尚吾 東京女子大学, 公私立大学の部局等, 講師 (80406735)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | クイズ / 掲示板 |
Research Abstract |
研究代表者はクイズをインフォーマル・ラーニングの有用な手段と考え研究を続けてきた。本研究課題は、研究代表者の研究成果を発展させ、クイズに特化した掲示板を開発、運営するものである。本研究の目的は、先端的なクイズを発表しているクイズ作者の属性を調査し、またアンケートを行い、クイズに特化した掲示板に必要な機能を洗い出し、それらの機能を実装した掲示板を開発し、運営し、評価することである。初年度である当該年度は、先端的なクイズを発表していたクイズ作者11名を対象に、メールによるアンケート調査を行い、クイズ作者の属性を調査し、その成果を研究会で発表した。調査結果から、クイズ作者の年齢層が当初、想定していたよりも高いこと(平均年齢は 40.5歳)、高学歴者が多いこと(11名10名が大学に進学している)、などがわかった。またメールでのアンケート回答者にうち、特に同意を得られた7名については、2時間程度のロング・インタビューを行い、クイズ掲示板に求める機能や、生い立ち、クイズに関する思いなどについて質問した。これらの成果は、教育システム情報学会の研究会で報告した。以上の調査で得た知見から必要な機能や、当初、必要と考えていたのにクイズ作者が望んでいない機能を洗い出した。たとえばクイズに対する評価については、Facebookの「いいね」ボタンのように、多くのクイズ作者は+の評価しかできないようにすることを望んでいた。また、決められた〆切時刻になったら自動的にあらかじめ登録しておいた正解を発表する機能は、研究者は必須と考えていたが、必ずしもクイズ作者が求めている機能ではなかったことが判明した。以上の知見をもとに掲示板のプロトタイプを開発した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当該年度の計画は、1)先端的なクイズ作者にアンケート・インタビューを行い、クイズ掲示板に必要な機能を絞り込むこと 2)クイズ掲示板を開発すること、であった。当該年度における本研究課題の進捗は、やや遅れている。本研究の過程で得られた調査結果や実験結果は、教育システム情報学会研究会、日本教育工学会全国大会で当該年度の研究成果を報告し、情報収集を行った。しかし、クイズ掲示板の開発は、クイズ作者にインタビューを行い、その結果をまとめ、学会発表した。またインタビューをもとに必要な機能を確認し、サイトの作成を行った。インタビューした人の中に、歌詞に特化したクイズを好む人がいた。またアメリカに「Rap Genius」という、ラップ等の歌詞をみんなで解釈するサイトを開発したベンチャー企業があり、注目を浴びている。研究者らもその分野は非常に有望であると考え、歌詞を利用するクイズに関する機能も盛り込もうと機能を増やしたため、プログラミング量が増え、また一部の機能にバグがあるため、サイトの公開が遅れている。歌詞以外の機能については、基本的な機能は完成しているので、現在は知り合いのクイズ作者に依頼し、クイズ投稿や諸機能について意見をいただき、調整している最中である。
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Strategy for Future Research Activity |
クイズ・サイトの作成に向けて全力を尽くす。サイト作成の遅れに関しては、当初の予定通り、謝金でアドバイザーによる協力を要請する。研究協力者との専門的知識と経験を有する研究協力者との議論を常に行うようにした。またサイトの運営にも時間をかけたいので、当初の予定より研究期間を1年、延長することも考えている。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
本研究のサイト完成に専門家の協力を仰ぐのでその謝金、サイトの公開にかかる費用(サイト運営費用)、学会発表に必要な費用、また本研究で得られた調査結果や実験結果などを、なるべく早い時期に社会や教育現場で役立たせるために国内の学会、および本研究を海外の学会で積極的に発表する。また、国内外の他の研究者の最新の研究知見を得るために、上記の学会を中心に情報収集を行う。 したがって、平成25年度の研究費の使用は、主にシステム開発のための経費、およびシステム開発やクイズ作者への作成した掲示板の評価をお願いする謝金、学会での成果報告および情報収集のための経費に使用する。
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Research Products
(3 results)