2012 Fiscal Year Research-status Report
コンピュータの活用による英語学習者に対する自律的動機付けの向上に関する縦断的研究
Project/Area Number |
24501217
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
G・R Stockwell 早稲田大学, 法学学術院, 教授 (90367988)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | コンピュータ支援語学学習 / eラーニング / 国際情報交流 |
Research Abstract |
このプロジェクトの目的は、学習者各自で確認できるプロフィールの作成によって、の英語に関する自律的動機付けを保てるかどうかを調査することである。平成24年度は、計画に書かれた1つ目のステージであり、語彙・文法のテータベースを設計した上、小規模でデータベースを実験的に使用することであった。 この計画に従い、まずはデータベースの構造に挑んだ。以前のプロジェクトで使用されていた語彙のものを基に作成する予定ではあったが、文法が入ることによって、多少の困難があったため、ベルギーにいらっしゃる、語学学習のデータベースの専門家であるJozef Colpaert教授と相談し、問題を解決することができた。データベースの入れる語彙と文法と、英語の意味、和訳、音声など、それから学習者用のインターフェースのデザインに励んだ。その作成の過程について、国内のJALTCALLの学会で中間発表を行った。 9月の秋学期から1年生の45人の学習者との実際の使用を始めた。システム自体が安定していて、問題はなかったが、アクセス記録を確認したところ、学習者は当初思ったほど使用としなかったため、アンケートなどで、その理由を探った。システムに関しては不満や指摘するところはほとんどなかったが、自宅にパソコンを持っていない学習者が少なくなく、スマートフォンで教材を使用する学習者が多かったことが判明した。そこで、システムをスマートフォンを利用しても問題なく作動する必要があると判断し、モーバイル・ラーニングの専門家である、オーストラリアのMike Levy教授とMichael Harrington教授と打合せをし、今後のモーバイル・ラーニングの部分に関する論文の執筆について打合せを行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究はおおむね順調に進展している。平成24年度中に予定をしていたのは、データベースと学習者の作成とともに、実験的に利用できるための500語程度の語彙と、問題と思われる文法をシステムに入力することだった。当初は、入力が研究補助者によるものの予定だったが、文法の部分のデータベースの問題と、適切な研究補助者が見つからなかったため、その入力はすべて研究者代表者によって行われた。 中間発表となる論文の作成もできた。特に面白いと判断したところは、学習者はシステムの機能の一つとなる、システム上で不正解した単語のリストのメール送信だった。当初は、それはシステムのタスクに取り組む他ものリマインダとしての機能で作成したが、学習者は結局、それ自体を勉強の資料の一つとして利用した。さらに調査する必要があるが、これについての研究論文の執筆をした。
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Strategy for Future Research Activity |
現段階では、本研究はおおむね順調に進展されているため、元々予定していた通りに進む予定である。前年度のアンケートとデータベースの記録に基づき、システムの改善とともに、語彙と文法のタスクだけでなく、リーディングとライティングの測定のできるためのソフトの開発を行う。 平成25年度の春学期から、前年度の伴う変更したシステムを使用し、データの収集を開始している、それを7月に、5年に一度しか開催されないWorldCALL学会で、その結果を発表する予定である。もう既にアブストラクトが採択となっている。同時に、平成25年度の秋学期から使用できるように、新しい機能の入ったシステムの開発を行っている。 現在は執筆中の論文を完成しようとしているところが、本年度中に出版される予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年度の研究費の使い方はおおむね予算通りとなる。前年度は適切な研究補助は見つからなかったが、専門知識を持つ大学院生が見つかったため、予算通りにデータ入力の補助を行う予定である。システム開発が順調であるため、秋学期にはTOEICを行う予定なので、予算に書いた通りに使用する予定である。今年の7月にスコットランドにて開催されるWorldCALLの学会大会で、前年度に判明した学習者のモーバイル・ラーニングを中心とした中間発表をする予定である。もう既にアブストラクトが採択となっている。 元々の予算と異なるところが2点ある。1点目は、データが大量にあるため、現在統計的な分析に使用しているコンピュータでは困難なため、新しいコンピュータの購入が必要となる。2点目は、EuroCALLの学会で中間発表をする予定であったが、アブストラクトの提出締め切りまでに十分な結果が出ていなかったため、見送ることにした。そのための予算を、上記に書いたコンピュータの購入に当てる予定である。
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