2014 Fiscal Year Annual Research Report
IDで教員のeラーニング実践と継続を動機づける支援フレームワーク構築の研究
Project/Area Number |
24501225
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
中嶌 康二 熊本大学, 社会文化科学研究科, 特任准教授 (10565823)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中野 裕司 熊本大学, 学内共同利用施設等, 教授 (40198164)
白川 雄三 大阪学院大学, 経済学部, 教授 (80154368)
鈴木 克明 熊本大学, 社会文化科学研究科, 教授 (90206467)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 学習者動機づけモデル / 継続意志 / eラーニング / インストラクショナルデザイン |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,高等教育における課題である「教育の質向上」に資するためのICT(eラーニング)活用に関して、教員を動機づける方策を提示する仕組みを提供することにより、機関に無理のない実践をするためのフレームワークを開発・提案することを目的として研究を進めた。eラーニング実践には、まず教員がテクノロジーの有効性と活用方法を理解し、教育に活用する動機づけを得ることが重要となるため、インストラクショナルデザインの代表的モデルであるARCS動機づけモデルを援用し、本研究の文脈に転用したモデル(ARSC+ATモデル)ならびにチェックリスト等の諸方策を提案した。研究実行計画においては、ARCS+ATモデルの信頼性を高めるため、まず「継続意志」に焦点化して近年ARCSモデルから拡張されたARCS-Vモデルの定義について研究し、V要因の主旨をAT要因に適用することを狙った。他方、ARCS+ATチェックリストを活用して整備したeラーニング教材にて実践検証を行い、実践の文脈において教員が動機づけられ(または障壁に阻まれ)ることがあり、これが機関による支援等の環境要因によって左右されることが分かった。これらの成果を踏まえ、ARCS-VモデルのARCS+ATモデルへの適用により設計したチェックリストを作成し、これをウェブ化した。これにより、機関はeラーニング実践のための最適な方策を策定し、環境整備できるようになり、その環境に最適な実践が実現できるようになることから、この研究には意義があるものと考える。なお、ARCS+ATモデルの実践検証における教員が、eラーニング実践成果を学術論文にまとめ、自身が所属する学会に投稿し採録された、というeラーニング実践をさらに促進するGood Practiceが、モデル運用により実現されたことを付記しておく。
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Remarks |
本研究の成果のひとつとして、大学教員が学習者の動機づけを高める、大学当局の担当者が大学教員のeラーニング実践意欲を高める、そしてそれを継続する方策を立案するための支援ツールをウェブ化した。
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