2013 Fiscal Year Research-status Report
物理教育を事例とした遠隔授業による留学予備教育機関での学習支援と支援効果の分析
Project/Area Number |
24501235
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Research Institution | SALESIAN POLYTECHNIC |
Principal Investigator |
伊藤 光雅 サレジオ工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (60582921)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉野 純一 サレジオ工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (40280367)
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Keywords | 国際情報交換 / 物理教育学 / 遠隔授業 / マレーシア / 高専留学プログラム / マラ工科大学INTEC / モンゴル / モンゴル工業技術大学 |
Research Abstract |
本研究は、インターネットインフラの完備問題やスコール・落雷等の気候変動による停電の頻発する発展途上国においてe-learningによる遠隔授業を推進するには課題が多い.そのためサレジオ高専と発展途上国の教育機関を対象に、鏡型データベースを利用した双方向型通信の授業を展開可能とする【新たな遠隔教育システム】の1モデルを提示する.本研究は、短期目標としてサレジオ高専と、マレーシア国マラ工科大学国際教育センター高専予備教育コースとの2校間での遠隔授業システム構築を目指す.長期目標として、マレーシアやカンボジアなど海外に点在する日本留学のための予備教育機関における事前教育への波及を目指す. また本研究は、文部科学省が推進する「留学生30万人計画」により今後、増加する留学生への学力の質的向上を目指す海外教育機関おける教育として貢献するものである.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
課題研究の進捗状況及び達成度 本研究計画は、3年計画である.本年度は、2年目でありマレーシア高専留学プログラム(KTJ)において、2013年1月20日と21日に遠隔授業を10時間実施した.KTJにおいては昨年度に引き続き遠隔授業を実施して、授業アイテムの完成の目途を付けることができた. 今年度は、マレーシア遠隔授業(2014/1/ 20-21)、以外にモンゴルウランバートル工業技術大学(IET)視察調査(2014/3/24-28)にて現地の「モンゴルに日本式高専を創る支援の会」により設立された高専プログラムを視察した. 今回はモンゴルと日本でのSkypeを用いた通信状態の確認と、今後の研究支援の在り方について現地スタッフである、Sergelen理事、Ganbat学長、中西祐二客員教授、西山明彦客員教授との意見交換ができた.また、モンゴルから帰国後の3月31日には、IET側からサレジオ高専への学術交流に向けた覚書(MOU)および物理・化学教師短期派遣に関するOfficial Letterを受け取り、サレジオ高専とモンゴル工業技術大学との関係強化へ向けた話し合いが進んでいる. 以上より、研究達成度は、おおむね順調に進展している.
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Strategy for Future Research Activity |
【平成26年度】 1)留学生への予備教育(物理)の遠隔授業のモデルと、鏡型データベースを用いた遠隔授業システムの完成:前年度までの研究成果を踏まえて、インターネットインフラの完備不十分な地域にある教育機関との鏡型データベースを用いた双方向通信可能な遠隔教育システムを完成させる. 2)留学生への学習支援の成果分析:マレーシア政府による高専留学プログラムにおいて、本研究により遠隔授業を受けた学生と、受けていない学生との間における学習支援の成果分析をする.手法として高専留学プログラムの修了生が、日本の高専へ編入学後に実施している追跡調査を用いる. 3)最終報告書の作成と成果発信:研究の成果は、本学のホームページにおいて情報発信し、また本研究に関連する学会においても情報発信する.またマレーシアやカンボジアなど海外に点在する日本留学のための予備教育機関に最終報告書を電子媒体(CD-R等)にて配布する.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
物品購入に関しての値引きと、予定していた調査旅行の請求が今年度に持ち越されたため. 1.消耗品費の明細(小計200,000円)教材作成費(DVDディスク100枚、コピー用紙3000枚X10箱、教材保存用フォルダー100枚)50,000円、教材機器搬送費(マレーシアから日本までの授業用教材機器送付搬送)100,000円、報告書製本代金 50,000円 2.旅費等明細(小計770,000円)国内学会参加(日本科学教育学会、日本比較教育学会、日本理科教育学会、1人x3回)120,000円、マレーシア高専留学プログラムへの調査費(2人x1回)200,000円、学識経験者調査謝金(4人x1回)400,000円、年次報告会議費(1回)50,000円
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Research Products
(4 results)