2014 Fiscal Year Annual Research Report
日本の学校でICTが活用されていない現状の実態分析と将来の動向分析
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24501238
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Research Institution | National Institute for Educational Policy Research |
Principal Investigator |
坂谷内 勝 国立教育政策研究所, 教育研究情報センター, 総括研究官 (70187053)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 教育工学 / メディアの活用 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、これまでの国際比較調査結果を分析して、ICTを活用して授業を行っている教師の割合が低いことを明らかにする。 1989年、IEAは小学校、中学校、高校の校長と教師を対象に、質問紙による調査を行った。教授・学習過程でコンピュータを使用した学校の割合をみると、日本は小学校と中学校で最下位であった。1998年、IEAはSITESのモジュール1を実施し10年前の調査結果と比較した。インターネット接続可能なコンピュータを保有している学校の割合をみると、日本は小学校、中学校、高校で、調査参加国の中では低い方であった。 2006年、IEAはSITES モジュール3を実施した。ICTを活用した数学・理科教師の割合をみると、日本は共に低い値であった。最近の国際比較調査結果(PISAとTALIS)においても、日本は授業でICTを活用していないことが明らかになった。 そこで、教師と生徒のICT活用に関して、今後のICT整備状況の将来動向を分析した。普通教室の校内LAN整備率の予測で、100%になるのは平成36年と予測できる。超高速(30Mbps以上)インターネット接続率の予測で、100%になるのは平成40年と予測できる。コンピュータ1台当たりの児童生徒数の予測で、平成27年以降は1台当たりの児童生徒数は横ばいで、ほぼ6人で止まると予測できる。モバイル端末(タブレット型コンピュータ)を活用した教育を推進するためには、1人1台のコンピュータは必須条件といえる。今後、児童生徒数が減少することを考慮しても、予測結果は好ましくないことが明らかになった。
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Research Products
(1 results)