2012 Fiscal Year Research-status Report
多方向大量同時計測システムによる石器の接合資料生成自動化に関する研究
Project/Area Number |
24501253
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
今野 晃市 岩手大学, 工学部, 教授 (90333476)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松山 克胤 岩手大学, 工学部, 助教 (80404804)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 接合石器 / 剥離面 / 計測点群 / 欠落補間 |
Research Abstract |
今年度は,多方向大量同時計測システムで計測した4方向からの計測点群に対して,次の処理を実現して,接合資料を作成するための,個々の石器データを構築した.1 4方向計測点群の位置あわせ,2 位置あわせした点群から石器表面を表す3次元モデル生成,および表面の欠落を補完するアルゴリズム開発,3 形状表面を完全に表現した3次元モデルを用いた形状特徴抽出,4 形状特徴に基づく剥離面抽出と剥離面のマッチング. 1については,独自開発したマーカーを4方向から計測した点群データに基づいて,位置あわせのための座標変換行列を導出し,4方向からの点群へ適用することで,位置あわせを実現した.2については,1で得られた点群からポリゴンを生成し,新たに開発した形状スライス手法に基づき,欠落を補完するための点群を発生させる手法を検討した.本手法では,発生させた点群と欠落部分の境界線を利用して,欠落を補完するポリゴン形状を生成することができる.1については,論文にまとめている最中であり,H25 年度に発表する予定である. 3については,石器表面の形状特徴点を曲率に基づいて抽出し,特徴点を追跡しながら,石器の稜線を推定する手法を新たに開発した.推定には,形状特徴の他に,石器実測図作成のノウハウを取り込み,形状が曖昧な部分についても,パラメータを調整することで,安定して稜線を抽出することが可能となる.また,本手法を高速化するため,GPGPU を導入し,GPU にあわせてアルゴリズムを並列化することに成功した.これによって,処理速度も大きく改善した. 4については,稜線で囲まれた領域(剥離面)を抽出し,剥離面間の幾何学的なマッチングにより,隣接剥離面を探索する手法を開発中である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度に実施する計画であった項目については,ほぼ予定通り実施することができた.1のまとめと4については,多少遅れているが,次年度に取り戻せるレベルの内容である.
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Strategy for Future Research Activity |
研究実績の概要に記載の1,2に関しては,100個程度の石器データに対して手法を適用し,安定的に表面データを構築できるように改良する.また,3については,次の工程4での利用を促進するため使いやすいインタフェースを開発しながら,アルゴリズムの弱点を改善する. 4については,計画通り複数剥離面間のマッチングに対応する新たな手法について研究を推進する.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
購入予定のPCが予想より低価格で購入できたことと学生の雇用が予定より少なかったため繰越金が発生した.次年度以降には,海外での成果発表(欧州)と研究補助員の雇用,学会参加費で使用する計画である.
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Research Products
(4 results)