2012 Fiscal Year Research-status Report
公益を実現する動物園のマネジメントとその振興政策に関する調査研究
Project/Area Number |
24501277
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | National Institute of Science and Technology Policy |
Principal Investigator |
牧 慎一郎 文部科学省科学技術政策研究所, 第2調査研究グループ, 客員研究官 (30625380)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 博物館経営 |
Research Abstract |
ミュージアムの一種である動物園のマネジメントについて、公益性のある事業を実現する上でのボトルネック等を把握するため、動物園、水族館、博物館等に係る文献の調査を行うとともに、広島市安佐動物公園、しまね水族館アクアス、日本モンキーパークを訪問し、そのマネジメント等についてのインタビューを行った。また、公益性のある事業のひとつである動物園での教育活動に関連して、日本モンキーパークを会場として開催された日本動物園水族館教育研究会に参加し、動物園の現場での教育活動の状況や動物標本(遺体)の活用状況に関する情報収集を行った。また、国立動物園を考える会シンポジウムや(社)日本動物園水族館協会への訪問の機会を活用して、動物園のあり方等に関する意見交換を行った。 これらの調査を踏まえて、動物園での「保存」に関する概念的検討(他の館種のミュージアムとの相違など)、動物園における野生希少生物保護活動の実施にあたってのボトルネックに関する検討(地方自治体立動物園が設定するミッションとの乖離など)や教育活動の実施に関するボトルネック(投入コストに対するアウトカムの評価の不在など)等について、マネジメントの視点から今後検証すべき事項の整理等を進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
動物園に対する質問調査票の設計を目指していたが、作業仮説の整理に手間取っている。また、民営の動物園のコンタクト先の確保が進んでいない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度は動物園経営者(園長クラス)からのインタビューを積極的に進め、研究の深化を図るとともに、アンケートなどによる調査研究の量的拡大も図りたい。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成24年度は、質問調査票の設計の遅れ等に伴って、執行状況も当初の想定よりも小さなものとなっている。 平成25年度は、平成24年度に引き続き文献調査及び質問調査票の設計を進めるとともに、官民様々な経営形態の動物園に対するインタビューを積極的に進める。対象としては、例えば、富山ファミリーパーク、よこはま動物園ズーラシア、埼玉こども動物自然公園、マリンワールド海の中道などの経営者インタビューを想定している。また、日本動物園水族館協会等の協力を得て、検証対象の量的拡大を図る。また、比較検討のため、欧米の動物園(例えば、米国ニューヨークの動物園等を運営する野生生物保護協会)の経営実態の調査も進めたい。
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Research Products
(4 results)