2012 Fiscal Year Research-status Report
湛水時間を考慮した洪水ハザードマップとそれを活用した災害図上訓練の開発
Project/Area Number |
24501287
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
大西 宏治 富山大学, 人文学部, 准教授 (10324443)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
廣内 大助 信州大学, 教育学部, 准教授 (50424916)
西村 雄一郎 奈良女子大学, その他部局等, 准教授 (90390707)
森田 匡俊 愛知工業大学, 工学部, 研究員 (90566720)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 水害 / 東海豪雨 / 福井水害 / 湛水時間 / NHKアーカイブス / ハザードマップ |
Research Abstract |
本年度は東海豪雨と福井水害に関する時間ごとの湛水深データの収集を行った。特に東海豪雨に関しては、時間帯別湛水深を調査するために、もともとは調査予定になかったがNHKアーカイブスに保存されている災害時の報道映像を活用した。具体的にはNHKアーカイブスで東海豪雨の報道映像を検索し、湛水状況のわかる映像を抽出し、映像をキャプチャーした画像と現地とを比較し、映像地点の時間別湛水深を求めた。ただ、報道映像はある特定の時刻に特定の場所から災害状況を取り上げているに過ぎず、水害自体の全容を解明するには不十分な資料であった。 このことから、アーカイブスの画像資料に加えて、東海豪雨の浸水実績図も用いて、当時の湛水に関して時間帯別の状況の復元を現地調査から試みた。2次資料などを用いる限りでは、十分な時間帯別の状況を復元するのも困難であり、更なる現地での聞き取り調査やアンケート調査も必要となることが認識された。 また、湛水時間別ハザードマップを作成するには、福井水害もわかりやすい事例であることがわかり、NHKアーカイブスを用いた同様の調査も行い、加えて現地調査も実施した。こちらも映像が撮影された時点の湛水深を求めた。 このようにして、映像資料をもとに東海豪雨と福井水害の湛水深を調査することができた。しかしながら、細かな湛水深の時間帯別変化は十分には把握できず、今後、住民に対するヒアリングやアンケート調査を行う必要が認識された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
東海道宇、福井水害に対して映像資料を用いた湛水深調査は完了しており、その点でおおむね順調に進んでいると評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の研究計画になかった福井水害を取り上げたため、予定していた北陸の事例、富山県南砺市の事例を取り下げ、残る諏訪の水害を取り上げると、予定にあった調査地点を取り上げることになる。まずは調査地域の変更を行うとともに、昨年度、十分に把握できなかった時間帯別湛水深について住民への調査を行うことで、大幅に研究を進展させられると考えられる。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当なし
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