2014 Fiscal Year Research-status Report
予後改善を目指した膵悪性腫瘍の統合的病態解明と新規治療標的の探索
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24501337
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
石原 武 千葉大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任教授 (60312948)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
多田 素久 千葉大学, 医学部附属病院, 助教 (00554239) [Withdrawn]
三方 林太郎 千葉大学, 医学部附属病院, 助教 (60596146)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 膵腫瘍 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成24年度から開始された本研究では、癌が非癌組織と違いWarburg効果と呼ばれる、独自のエネルギー代謝系統を持っていることに着目した上で、膵腫瘍組織に特異的なエネルギー代謝という点に焦点をおいて、新規治療標的の探索を行っている。網羅的メタボローム解析ではキャピラリー電気泳動-質量分析装置(capillary electrophoresis-mass spectrometry:CE-MS)を用いて、陽イオンおよび陰イオン性代謝物の一斉分析を行った。手術症例計50検体(膵癌27例、IPMC 17例、IPMA 6例)の解析から膵癌において約200種類のイオン性代謝物を同定した。本年度は、同定した代謝物の中から、正常組織と比較して生物学的悪性度が高くなるにつれ低下する、あるいは上昇する代謝物を抽出した。これらの代謝物に関与する代謝酵素、例えばornithineからputrescineへ変換するornithine decarboxilaseや, hypoxanthineからxanthineへ変換するxanthine dehydrogenaseは膵癌組織で活性が亢進していると考えられ、膵癌における特異的な酵素活性異常を示す可能性があり、新規創薬標的となりうると思われる。 また人間ドックで採取した健常人96例と膵癌61例の血清の解析も行い、主成分分析にて健常人と比較し明らかな差異を認めた。 健常人と比較し膵癌で高値となる代謝物も同定され、これらは新規膵癌マーカーの候補となりうると思われる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
他の消化器癌と膵腫瘍ならびに各膵腫瘍間での大まかなエネルギー代謝の違いが明らかとなったが、個々の代謝産物についての詳細な検討が遅れているため。
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Strategy for Future Research Activity |
個々の代謝産物について詳細に検討していく。また血清分析で健常人と比較し膵癌で明らかな差異を認める代謝物を同定したが、膵癌例がstageⅣ症例が多く、今後より早期症例での解析を行う。膵癌と鑑別を要する慢性膵炎50例、前癌病変であるIPMN80例でも解析を行う。また研究計画で記載した膵液を用いた新規マーカー検索も行っていく。
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Causes of Carryover |
メタボロームの血清分析で健常人と比較し膵癌で明らかな差異を認める代謝物を同定したが、膵癌例がstageⅣ症例が多く、今後より早期症例での解析を行う必要が生じたため。また鑑別対象となる慢性膵炎や、前癌病変あるいは早期癌であるIPMN症例での解析も行う必要があるため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
慢性膵炎患者50例、IPMN患者80例、膵癌早期例(例数未定)のメタボローム解析を行う。また膵液を用いた解析も行う予定である。
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Research Products
(1 results)