2013 Fiscal Year Research-status Report
PETによる固形がんの代謝特性解明:効果的診断法確立に向けての基礎研究
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24501348
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Research Institution | National Institute of Radiological Sciences |
Principal Investigator |
古川 高子 独立行政法人放射線医学総合研究所, 分子イメージング研究センター, チームリーダー (00221557)
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Keywords | FDG / FLT / がん / 代謝 |
Research Abstract |
平成25年度は、F-18標識3'-Deoxy-3'-fluorothymidine(FLT)とC-14標識2-deoxy-2-fluoro-D-glucose(FDG), acetate, glutamineの組み合わせ、および、F-18標識FDGとC-14標識acetate, glutamineの組み合わせでのトレーサーの体内分布実験において、それぞれ、24年度までに実施できていなかった腫瘍についてのデータ収集を進めた。まだ解析に耐えるだけのデータが得られていないトレーサーと腫瘍の組み合わせが残っているものの、大方のデータが出そろい、いくつかの傾向が見えてきている。 また、腫瘍内分布の比較についても、それぞれのトレーサーと腫瘍の組み合わせについて、データ収集を開始した。まだ実施数が少ないため信頼性は低いが、腫瘍内分布についてもいくつかの傾向が見えてきている。 これまででは、どちらもがんの増殖を反映するとされるFLTとFDGの腫瘍取り込み量の相関が弱く、さらに、両者の腫瘍内分布も重ならないように見えること、また、例外となる腫瘍もあるものの、FLTとacetateでは、腫瘍への取り込みについては相関が弱いにもかかわらず、腫瘍内の集積には重なる部分が多いこと、などの興味深い特徴が見えてきている。このほか、FDGとglutamine、FLTとglutamineの組み合わせでは、腫瘍への集積量、腫瘍内分布とも、腫瘍の種類により、傾向が大きく異なるようであった。 今後さらにデータの集積,解析をすすめ、結果を確実なものにしてきたいと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2014年1月より勤務形態が変化したため(週4日外部機関に派遣、6ヶ月間)実験計画に遅れが生じている。復帰後遅れを取り戻すべく集中して研究を進めたい。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度においては、欠足しているデータの収集および、結果についての検証を進め、必要に応じ追加実験を行う予定である。特に、2つのトレーサーの腫瘍内分布の重なり具合については、より客観的にとらえるため、定量的・半定量的な評価の可能性を検討する。 最終年度となるため、これまでの遅れを取り戻し、結果のとりまとめを急ぎたい。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
実験計画に変更が生じたため 次年度に持ち越す実験に使用する試薬,動物等、消耗品費に当てる。
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