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2012 Fiscal Year Research-status Report

新治療薬の開発を目指した、肝細胞癌特異的ピンポイントターゲッティング

Research Project

Project/Area Number 24501354
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Research InstitutionOsaka City University

Principal Investigator

梯 アンナ  大阪市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (60382222)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 鰐渕 英機  大阪市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90220970)
Project Period (FY) 2012-04-01 – 2015-03-31
Keywords分子標的治療 / 肝臓癌 / siRNA / ヌードマウス
Research Abstract

本研究は、肝臓癌の新規治療のための有用なターゲットの発見と、肝発がんの機序の解明を目的としている。ヒト肝臓癌細胞株(HepG2, Huh-7)とラット肝臓癌細胞株(RH-7777)を用いて、以前に肝臓癌と肝前がん病変で有意な過剰発現が見られた珍しい蛋白:canopy 2 homolog (CNPY2)、cache domain containing 1 (CACHD1)、immediate early response 5-like (IER5L)およびWD and tetratricopeptide repeats 1(WDTC1)のsiRNAトランスフェクションを行い、遺伝子をノックダウンし、細胞の成長、増殖、細胞死、移動力について検討する。また、COS細胞に目的遺伝子をトランスフェクションし、目的蛋白の機能解析を行う。Cell invasion assayを用いて遺伝子をノックダウンした細胞の移動を測定し、血管新生,腫瘍細胞の転移,浸潤などについて検討する。
また、Balb/cヌードマウスのxenograftまたはorthotopicモデルを用いて、in vitroで選択された目的蛋白に対し抗体のin vivoでの抗腫瘍効果を検討する。このように肝臓発がんに対する新規ターゲットになりうる候補蛋白発見に成功した経験を踏まえて、本研究では、これらの方法を用いてin vitroおよびin vivoでの蛋白の機能を解析し、最終的に治療につながる新規ターゲットを検索することを目指す。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

ヒト肝臓癌細胞のHepG2、Huh-7、ラット肝臓癌細胞のRH-7777を用いてウェスタン・ブロットおよびReal-time quantitative (Q)-PCRを用いて発現を確認した。全部の細胞株においてCNPY2、CACHD1、IER5LおよびWDTC1のmRNAおよび蛋白質の発現が認められた。
HepG2、Huh-7、ラット肝臓癌細胞のRH-7777を用いてCNPY2、CACHD1、IER5LおよびWD WDTC1のsiRNAを用いてリバーストランスフェクションし、遺伝子のRNAサイレンシング(ノックダウン)を行った。細胞生存アッセイ(MTTおよびWST-8 assay)を用いて細胞の成長、細胞増殖、細胞死について測定した。その結果では、CACHD1(CACHD1 kn)およびCNPY2 (CNPY2 kn)をノックダウンした細胞増殖および成長がnegative siRNAコントロールの細胞に対して有意に減少していることが認められた。さらに、目的蛋白の機能解析するためにiTRAQ試薬およびQSTAR Elite LC-MS/MS、Ingenuity Pathway Analysis(IPA)を用いて解析を行った。CNPY2とCACHD1ノックダウンした細胞のプロテオームおよびIPA解析の結果から、transforming growth factor beta (TGF-beta)伝達関連蛋白質の発現が誘導されていた。また、発現変化見られた蛋白質の上流調節因子CEBPA, SP1, NFE2L2, HNF1A, FOXA2 (CNPY2knとCACHD1kn)およびC-mycとN-Myc (CACHD1knのみ)の活性の抑制が認められた。

Strategy for Future Research Activity

In vitro 解析
1.前年度に引き続き、Cell invasion assayを用いてsiRNAをトランスフェクションされた細胞の移動を測定し、血管新生、胚発生、免疫応答、腫瘍細胞の転移、浸潤などについて検討する。
2.CNPY2、CACHD1、IER5LおよびWDTC1の遺伝子をCOS細胞にトランスフェクションし、MTTまたはWST-8 assayを用いて細胞の成長、細胞増殖、細胞死、細胞の移動力について検討する。Cell invasion assayを用いて遺伝子をノックダウンした細胞の移動を測定し、血管新生,腫瘍細胞の転移,浸潤などについて検討する。
RT-Q-PCRおよびウェスタン・ブロットおよびLC-MS/MSプロテオーム解析、蛍光免疫染色を用いて、目的蛋白の機能(遺伝子の模写、蛋白の局在、合成蛋白の検索、蛋白の触媒能)解析を行う。
In vivo 解析
肝臓癌細胞株または肝臓腫瘍の一部を皮下(xenograft)、または盲腸(orthotopicモデル)に移植したBalb/cヌードマウスを用いて、in vitroで選択された目的蛋白に対しそのタンパク質のsiRNAまたはモノクローナル抗体をマウスの腫瘍内または静脈に投与を行い、腫瘍のサイズ、数、病理組織学的所見、細胞増殖(Ki-67)、アポトーシス(Tunel)およびプロテオームの変化について解析し、治療効果を検討する。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

In vitro 解析:細胞株mediumおよび試薬を購入する。CNPY2、CACHD1、IER5LおよびWDTC1のsiRNAをノックダウンした細胞とNegative コントロールsiRNAの細胞(HepG2, Huh-7, RH-7777)を用いてcell invasion assayを行う。そのためにcell invasion assayキットを用いる。
COS細胞および遺伝子トランスフェクションキットを購入する。CNPY2、CACHD1、IER5L及びWDTC1遺伝子をCOS細胞にトランスフェクションする。RT-Q-PCRとウェスタン・ブロットを用いて、トランスフェクション結果を確認する。また、MTT またはWST-8 assayおよびcell invasion assayを行い、細胞の成長、細胞増殖、細胞死、細胞の移動力、血管新生、腫瘍細胞の転移、浸潤について検討する。そのために、MTTおよびcell invasion assay キットを購入する。機能解析のためにQSTAR Elite LC-MS/MSプロテオーム解析を行う。ABSciex社のiTRAQ試薬およびプロテオーム解析キットを購入する。In vitro解析では蛍光免疫染色を行う。免疫染色抗体および免疫染色キットを購入する。
In vivo 解析:BALB/C nu/nuマウスを購入する。動物の餌(MF pellet)を購入する。目的蛋白のsiRNAまたはモノクローナル抗体を購入する。LC-MS/MS用のプロテオーム解析キットを購入する。RT-PCRのために遺伝子解析キットを用いる。のBALB/C nu/nuマウスの腫瘍の免疫染色を行う。目的蛋白の免疫染色抗体および免疫染色キットを購入する。

  • Research Products

    (2 results)

All 2012

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] ヒト肝細胞癌における特異的候補分子のピンポイントターゲッティング2012

    • Author(s)
      梯 アンナ、桑江 優子、山野 荘太郎、魏 民 、謝 暁利、若狭 研一、鰐渕 英機
    • Organizer
      第71回日本癌学会学術総会
    • Place of Presentation
      ロイトン 札幌
    • Year and Date
      20120919-20120921
  • [Presentation] ヒト肝臓癌のプロテオーム解析を用いた新規バイオマーカー候補分子の検討2012

    • Author(s)
      梯 アンナ、謝 暁利、山野 荘太郎、魏 民、鰐渕 英機
    • Organizer
      第101回日本病理学会
    • Place of Presentation
      京王プラザホテル東京
    • Year and Date
      20120426-20120428

URL: 

Published: 2014-07-24  

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