2013 Fiscal Year Research-status Report
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24510094
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
河邊 伸二 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (20252314)
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Keywords | リサイクルボード / 電波吸収 / 2.45GHz / 透過減衰量 / 炭素繊維 |
Research Abstract |
現在、情報化社会に移行し、携帯電話、スマートフォン、地上デジタル放送などの電波利用機器の普及が益々加速しており、電磁環境は非常に多様化、複雑化している。中でも、2.45GHz帯は自由に利用できる周波数帯として電子レンジや無線LANに使われている。その一方で電波が密集し、不要電波の影響や建物内で電波が多重反射を起こすことで、データ転送速度の低下や情報漏洩など通信障害をもたらしている。これらの問題は今日、オフィス空間や一般家庭のような日常にも発生している。電波を安全かつ有効に利用するために建築空間用の電波吸収体は必要不可欠であり、建築材料の電波特性の研究が非常に重要になっている。 また、近年ポリプロピレン以下(P.P.)が大量に使用され、代表的なものにペットボトルのキャップがある。ペットボトルキャップは大量に生産されているがリサイクル率は10%足らずであり、P.P.廃材の大多数は焼却処分されている。 本研究では繊維化したP.P.と廃木材を原料に用いてリサイクルボードを作製し、さらに電波吸収特性をもつ炭素繊維の混入方法を比較検討した。電磁波障害が最も深刻で、広い範囲に利用されている2.45GHz帯に焦点をあわせ、高付加価値を有する電波吸収リサイクルボードを開発した。また、2枚の炭素繊維混入リサイクルボードの間に空気層を設け、電波特性の向上を図った。本研究の炭素繊維混入リサイクルボードは炭素繊維の混入方法により、炭素繊維挟込みリサイクルボードと炭素繊維混込みリサイクルボードとした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
炭素繊維混入リサイクルボードの2.45GHz帯の透過減衰量、反射減衰量を測定し、1) 炭素繊維混込みリサイクルボードのほうが炭素繊維挟込みリサイクルボードよりも電波の吸収量が多いこと、2) 炭素繊維混込みリサイクルボードの厚さを厚くした方が反射量は減少し、吸収量が増加すること、3) 炭素繊維混入リサイクルボードを2枚用意し、間に空気層を設けることで透過減衰量を大きくできること、4) 炭素繊維混込みリサイクルボード2枚の間に空気層を設けても吸収量は増加しないことの4点を見出し、おおむね初期の研究目的を達成している。
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Strategy for Future Research Activity |
炭素繊維混込みリサイクルボード2枚の空気層の厚さと、炭素繊維挟込みリサイクルボード2枚の空気層の厚さを、2.45GHzの波長に置き換えた時の入射波電力100に対する電力を検討したところ、反射量は空気層の厚さが2.45GHzの波長のλ/2で大きくなるが、吸収量は小さくなることが分かった。また、透過量が大きいλ/16、9λ/16付近では吸収量が大きくなり、反射量は小さくなることが分かった。これらの知見をもとに、今後は電波の吸収量を増加させるために、厚さの検討やフェライトなどを複合材料として利用し、低コストで汎用性の高い電波吸収体を目標とし、研究していく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
予定していた以上の実験計画に対する結果が出たため。 実験結果の検証と試験機の精度の向上に費やす予定である。
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Research Products
(7 results)