2013 Fiscal Year Research-status Report
反応サイト選択性コアシェル助触媒担持酸化タングステンナノチューブの創製
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24510095
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
勝又 英之 三重大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (10335143)
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Keywords | 酸化タングステン / 薄膜 / 光触媒 / 可視光応答 |
Research Abstract |
光触媒分野ですでに実用化に応用されている酸化チタンは、紫外光にのみその触媒活性が発現する。そのため光触媒の応用範囲を拡大するためには、可視光に対する活性の向上が必要不可欠である。これまで研究代表者らは、可視光応答光触媒の一つである酸化タングステンに着目し、適切な助触媒を担持することで、可視光に対する触媒活性が劇的に向上することを明らかにしてきた。昨年度には、酸化タングステンナノロッド薄膜を水熱合成法にて一段階で合成できることを見出した。それを受け本年度は本薄膜のキャラクタリゼーションを行った。XRD回折パターンより、合成された酸化タングステンナノロッドは六方晶であることが分った。また、電子顕微鏡観察から、ナノロッドは直径約50 nm、長さ約1 μmであり、基板に均一に成長していた。本合成法では形態指向剤として硫酸セシウムを用いており、XPS分析の結果から酸化タングステン結晶中にセシウムイオンが6.3 atom%取り込まれていた。また、硫酸セシウム以外のアルカリ金属硫酸塩を共存させて酸化タングステン薄膜を合成すると、ナノロッド以外の様々な形態に制御が可能であることを見出した。次に本薄膜の拡散反射スペクトルを測定した。その結果、460 nm付近に吸収端を有し可視光応答することが明らかとなった。また、そのバンドギャップは約2.72 eVと見積もられた。本薄膜の光触媒活性を向上させるために、助触媒として白金を光析出法で担持した。TEM観察からナノロッド上に白金粒子が担持されていることが確認でき、その粒径は8から15 nmであった。XPS測定により白金の化学状態を確認したところ、白金酸化物であることが分った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
酸化タングステンナノロッド薄膜が一段階で合成できることを見出し、その成長には硫酸セシウムを共存させることが有効であることが明らかとなった。また、本薄膜のキャラクタリゼーションについても本年度概ね終了した。以上の理由から、概ね予定通り進行していると判断する。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度、酸化タングステンナノロッド薄膜の一段階水熱合成法を確立し、またそのキャラクタリゼーションを行った。次年度では、本薄膜の可視光照射下における光触媒活性を明らかにし、実用的な光触媒の創製を目指す予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
アメリカ化学会主催の国際会議において研究発表を行う予定であったが、取りやめたため旅費として執行するはずであった当該次年度使用額が生じた。 次年度は研究効率化を図るため、本年度購入したキセノンランプを再度購入していく予定である。また、旅費等で執行していく予定である。
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Research Products
(1 results)