2014 Fiscal Year Annual Research Report
高活性鉄酸化細菌の解析と電気培養菌固定化による重金属回収システムの構築
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24510100
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
竹内 文章 岡山大学, 環境管理センター, 准教授 (90294446)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 鉄酸化細菌 / A. ferrooxidans / 高活性株 / 環境浄化 / 資源回収 / 生化学的解析 / 電気培養 / 微生物固定化 |
Outline of Annual Research Achievements |
主に高活性鉄酸化細菌として特徴もある Acidithiobacillus ferrooxidans の 2株について検討している。水銀に強い耐性を持ち,無機あるいは有機水銀から金属水銀として還元気化する高い活性を持つA. ferrooxidans MON-1は,水銀汚染土壌,水銀廃液処理等の環境浄化に活用できる。また,高度な銅リーチング活性,すなわち銅鉱石等に対して銅の溶出が著しく高いA. ferrooxidans D3-2 株は,バクテリアリーチングに用いられる。この 2株と従来から様々な諸性質がよく判明されている標準株の A. ferrooxidans ATCC 23270 株について,鉄酸化酵素系等に係わる鉄酸化活性,金属水銀(Hg0)気化活性,亜硫酸酸化活性,Cytochrome c oxidase 等の諸性質について比較検討しており,環境浄化及び資源回収における基礎資料を調べてきた。これらの菌株は,増殖が遅いために,電気培養装置の改良を重ね,通常の通気培養に比べ数百倍の高濃度培養が可能な条件を得ることができ,重要な酵素精製及び解析を進めやすくなった。本株は鉄と硫黄の両方を酸化できるが,硫黄酸化の際にも鉄酸化の末端酸化酵素が機能すること,特に,Cyt. c oxidaseの持つ様々な機能について解析を行ってきた。また,実用化の検討として,電機培養で得られた高濃度培養液を固定化することによる有能菌株の活性持続化について解明を進めている。
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