2014 Fiscal Year Annual Research Report
革新的省工程プロセスによるアップグレードリサイクル技術の創生
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24510107
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Research Institution | Osaka Institute of Technology |
Principal Investigator |
羽賀 俊雄 大阪工業大学, 工学部, 教授 (00212134)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | クラッド材 / 縦型双ロールキャスター / 縦型タンデムタイプ双ロールキャスター / 鋳造用アルミニウム合金 / スクレイパーを装着した双ロールキャスター / アルミニウム合金 / リサイクル材 / 積層材 |
Outline of Annual Research Achievements |
縦型双ロールキャスターを基に開発したクラッド材作製用双ロールキャスターにより,3層クラッド材の作製条件について検討した.まず第一に2層の表材の温度が異なる場合について示す.凝固温度範囲が異なる材料を使用すると,凝固温度範囲が低い方の材料が,条件によっては溶解する場合があることを明らかにした.下段の双ロールキャスターのロール間隙を通過後も半凝固状態の部分が存在する.この部分が凝固するときに放出する凝固潜熱により凝固温度範囲が低いほうの表材が溶解する.凝固温度範囲の差が大きいほど,凝固温度範囲が低い方の表材の溶解が激しい.これを改善するためには凝固距離を長くすることが望ましいことを明らかにした.凝固距離を長くすることは,板の平均的な温度を低下させる.また,板厚を増加させる.これにより,凝固温度範囲が低い方の表材が溶解するまでの温度上昇を防ぐことができる. 芯材を鋳造用合金,表材を展伸用合金とする場合は,芯材の凝固温度範囲が表材のそれより低いため,母材が溶解する恐れがある.このため,あらたな手法を開発した.スクレイパーを使用することで表材を母材より先に凝固させ,表材の凝固層と母材の溶湯を接触させる方法である.この方法により表材より凝固温度範囲が低い母材を溶解させずに,クラッド材を作製することができた.表材が展伸材の場合,180度曲げを行っても表面にクラックが発生せず,強度と成形性に優れた板材を作製できる可能性を示すことができた.繰返し曲げ試験や深絞りにより母材と表材は剥離することは無かった.クラッド板をプレス成形等で使用する上で,特に問題は無いと思われる.
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Research Products
(3 results)