2014 Fiscal Year Annual Research Report
単分子架橋ナノ粒子二量体配列による単分子表面増強ラマン分光
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24510138
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| Research Institution | Kobe University |
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Principal Investigator |
菅野 公二 神戸大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (20372568)
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| Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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| Keywords | ナノ粒子 / プラズモン共鳴 / 表面増強ラマン分光 / ナノ粒子配列 / マイクロ流体デバイス / 単分子検出 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
単分子感度の表面増強ラマン散乱（SERS）化学分析を発展させるために，巨大なSERS増強を生み出すナノ粒子二量体アレイの高効率生成基盤技術を確立するとともに，ナノ粒子二量体構造が電磁場およびラマン散乱光増強に及ぼす影響を明らかにすることで，超高感度SERS基板を目指した。
平成26年度は，それまでに導出した最適構造を用いて単分子感度が得られているかどうかの実証実験を行った。検出時間，検出対象分子濃度を変化させた実験により，得られたラマン強度に特徴的なピークが複数見られ，単分子感度が得られていると考えられる結果が得られた。また，マイクロ流体デバイスへの金ナノ構造集積技術を構築した。さらに，配列のためのテンプレート基板を，電子ビーム描画装置を用いずにフォトリソグラフィを主体としたプロセスにより作製可能とし，より簡易的に低コストで配列を実現するための，より実用的な手法を構築した。
研究期間全体を通して，(1) 金ナノ粒子二量体アレイの高収率配列手法を確立し，(2) 金ナノ粒子径および二量体間隔などの最適構造を実験的，理論的に導出し，設計指針を明確にするとともに，(3) 0.1 fMの検出下限濃度を有するSERS基板を実現し，かつ10 pM濃度では0.5秒での検出に成功するなど，高感度高速な分子検出技術を構築した。(4) さらに，単分子検出特性を明らかにし，単分子検出が可能であることを実験的に明らかにした。これらの成果により，単分子検出可能な，高感度SERS基板を高収率に作製することを可能とし，残留農薬や爆薬成分物質などの高感度検出とともに，生体分子の動的解析技術への適用と発展が期待される。
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