2013 Fiscal Year Research-status Report
消波被覆工の防災機能維持を目的とする保全支援モデルの開発
Project/Area Number |
24510189
|
Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
佐藤 毅 鳥取大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (30304405)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松見 吉晴 鳥取大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (00135667)
太田 隆夫 鳥取大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (70233129)
|
Keywords | 劣化過程 / 点検 / 不確実性 / 保全 |
Research Abstract |
消波被覆工の防災機能維持を目的とする保全支援モデルの開発について、「被覆材の損傷モード別の消波性能劣化変動性に関するデータ収集」、および「各種性能の劣化過程における不確実性に関する確率論的研究」を着手した. 消波性能劣化変動性に関するデータ収集では、消波性能の指標を反射率および越波流量として、不規則波を用いた数値波動実験により性能の変化特性について検討するしている.また、つぎに、数値実験の結果にもとづき、被災、護岸および波浪の諸元を入力データとする反射率および越波流量の予測モデル適用性について検討を開始している. 劣化過程における不確実性に関する確率論的研究では、劣化進行を点検により把握するが、点検結果の不確実性が保全意思決定に与える影響分析の基礎となる理論構築を実施している.特に複数ユニットから構成される施設に対し、不完全点検下における有効な点検領域(点検を実施すべき期間)に関し、システム信頼性理論における構造関数の考え方に基づき、点検領域の上下限値について近似計算方法を提案した. また、点検結果により得られた施設状態より、次点検時期の決定を行う状態依存型点検問題について、理論的考察を実施している.施設劣化をガンマ過程と想定し、施設の耐力と外力による負荷との大小関係により施設破壊事象が発生するとの仮定する.このとき、点検費用、予防保全費用、事後保全費用、施設運営費用などを考慮し、長期間における施設の総期待保全費用最小化問題として定式化を行った.現在、解析的な最適保全方策の導出には至っていない.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究実績の概要に示した結果が現在の研究成果としてあげられる.しかしながら、本来期待していた研究成果を上げるにはいたっていない.理由としては全くの私的な理由(休業、所属機関の移動)により、研究時間の確保ができなかったことがあげられる。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後の研究推進については、おおむね研究申請時における研究計画にもとづいて実施する予定である.しかし、研究推進に遅れが見られることからも、研究期間の延長も含め、研究計画の再考も考えている.
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
現在までの達成度で報告したとおり,当初予定された進度より遅れているため研究経費も必要となっていない.そのため,次年度使用額が生じたものと考えられる. 研究申請時に予定された,研究費使用計画と大きく変わることはない.大きな出費としては,実験用資材購入,ワークステーション購入,および旅費などが挙げられる.
|
Research Products
(3 results)