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2013 Fiscal Year Research-status Report

伐採木の最適な搬出作業システムの開発

Research Project

Project/Area Number 24510193
Research InstitutionTokyo Metropolitan University

Principal Investigator

小谷 重徳  首都大学東京, 社会(科)学研究科, 客員教授 (10404948)

Keywords林業 / 生産性 / ハーベスタ / インダストリアル・エンジニアリング
Research Abstract

林業の維持・発展のためには、成長した木を伐採し、市場に出荷すれば十分な利益が確保できることが不可欠である。最近円安や消費税増税前の駆け込み需要で利益が出やすくなったことは確かであるが、林業の低生産性は否めず、長期的には生産性を大幅にアップしなければならないのが現状である。本研究は、伐採した木を集材し、造材後搬出するまでの生産性を大幅に向上させることを狙いに進めている。昨年度は、集材機を用いた「架線式集材方式」について研究し、生産性を2倍以上アップさせる方法について提案した。
今年度は、スイングヤーダなどの林業車両を用いた「車両集材方式」の生産性向上の研究に取り組んだ。調査の対象となった作業は、定性間伐で3人のチームで作業を行っており、ハーベスタ、スイングヤーダ、フォワーダの3種類の機械を使用している。作業はいくつかの工程に分けられるが、それぞれの工程の作業量が大きく異なるので、手待ちが生じないように作業分担することが重要になる。従って、現場で2人で作業し、もう1人は他の現場で作業することも必要になる。調査ではハーベスタで作業道から届く範囲の木を伐採、造材し、作業道に仮置きするまでの作業について調べた。その後フォワーダで運搬する。研究では、ハーベスタを用いた作業を分析し、問題点や課題を明らかにした。作業員はベテランであるが、よく観察するといろいろ問題点がある。また、フォワーダに積み込みやすいように造材した木を整理しておくが、2つの工程の能力を考えると、ハーベスタをいかに活用するかを主に考えた方がトータルの生産性向上につながる。これらの観点から改善案を提案すると、ハーベスタの1サイクルの作業時間の30.5%が削減でき、大きく生産性がアップする。改善案を普及せるためには、改善案を織り込んだ作業の標準書を作り、これを用いて作業訓練をしていくことが重要である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

集材作業の方法については伐採現場や用いる林業機械によって異なり、多数の作業システムがあるので、本研究では代表的な2つの集材作業システムについては研究することにしている。その1つが集材機を用いた「架線集材方式」であり、これについては研究は進んでいる。しかし、もう1つの「車両集材方式」についての研究が少し遅れている。伐採現場での調査が十分できていない作業があることがメインの理由であり、目的にかなう調査現場が巡り会わないことである。タイミングや場所をうまく擦り合わせて調査できるようにして「車両集材方式」についての研究を進める。

Strategy for Future Research Activity

本研究は理論研究ではなく、伐採現場の実態を調査し、問題や課題を明らかにして、新しい方法を提案することなので、研究対象になる適切な現場の調査が欠かせない。そこで、不足している現場作業の調査を何とか実施して、課題を明らかにし、新しい方法の手掛かりを探求していく。また、過去の調査資料の活用や文献調査なども実施し、必要な情報を収集する。これらによって、研究に必要なデータを集め、生産性の良い集材作業システムの確立していきたい。大幅な生産性向上には、新しい機器の開発なども含まれる場合があり、本研究の範囲外になるが、今後どのように進めていくべきかなど、進め方を明らかにしておきたい。また、今後開発する新しい方法の定着のための方策についても研究する。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

次年度使用額が生じた最大の理由が出張旅費の使用が少なかったことである。これは伐採現場の調査が計画どおりできなかったことがある。また、当初は他研究機関と打ち合わせをする予定をしていたが、他研究機関の研究の内容が変更になり、研究打ち合わせのための旅費が不要になり、出張旅費の使用が大幅に減少した。
次年度の研究費は今年度の未使用金額と合わせると、約191万円である。次年度の研究費の使用計画は次のとおりである。
(1)物品費として、研究用ノートパソコンVAIO FIT15A(15万円)、文献購入費(15万円)、プリンターインク(5万円)の合計35万円。(2)旅費として、現場調査(50万円)、研究調査(16万円)、研究発表(10万円)の合計76万円。(3)謝金として、伐採現場に関する指導などで30万円。(4)その他として、論文発表に(20万円)、会費や参加費(24万円)、通信や送料(6万円)の合計50万円。

  • Research Products

    (2 results)

All 2014 2013

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] 伐採木の搬出作業システムの研究(II)2014

    • Author(s)
      小谷重徳
    • Organizer
      (社)日本生産管理学会
    • Place of Presentation
      大阪成蹊大学
    • Year and Date
      20140308-20140309
  • [Presentation] ある生産工場の改善事例2013

    • Author(s)
      小谷重徳
    • Organizer
      (社)日本経営工学会
    • Place of Presentation
      日本工業大学
    • Year and Date
      20131116-20131117

URL: 

Published: 2015-05-28  

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