2012 Fiscal Year Research-status Report
道路斜面に対する防災対策優先順位付けに関わる意思決定手法の提案
Project/Area Number |
24510254
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
小田 和広 大阪大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (00185597)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小泉 圭吾 大阪大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (10362667)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 斜面防災 / 自己組織化マップ / 数量化II類 / 弾塑性解析 / 飽和・不飽和浸透流解析 / 豪雨防災 / 道路斜面 / 道路防災総点検 |
Research Abstract |
国土交通省近畿地方整備局管内の国道および西日本高速道路関西支社管内の高速道路に対する道路防災総点検の結果及び防災カルテの情報に加え,GISによって分析・定量化した解析対象路線の地形情報に対し,自己組織化マップおよび数量化II類によって統計学的な観点から解析を行った.その結果,道路斜面のクラスタリングと有用性,斜面災害と斜面の特徴の関係,変状・補修履歴と斜面災害の関係,斜面災害に支配的な影響を及ぼす要因などを明らかにした.また,自己組織化マップによるクラスタリングを行うことにより,斜面崩壊の危険性の高い斜面の抽出に関する精度が向上することが分かった.この知見に基づき,自己組織化マップと数量化II類を組み合わせた統計学的観点に基づく斜面災害の評価手法を提案した. 斜面崩壊に関する模型実験を実施し,降雨による雨水浸透に伴う斜面の崩壊過程に関する検討を行った.その結果,斜面が飽和するまでの過程と浸透流の発生後崩壊に至るまでの過程を区分して考慮することの妥当性が認識された.この考察に基づき,斜面が飽和し,浸透流が発生するまでを解析するための解析コードとしてHYDRUSを用いることとした.そして,HYDRUSの適用性について,いくつかの解析事例を通じ,検証した.また,筆者らが開発してきた飽和・不飽和浸透流解析と弾塑性変形解析の連成解析コードを浸透流発生下の崩壊過程の再現用に特化した.その解析コードを作成し,理想条件下において解析コードの妥当性について検証した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
道路防災総点検結果及び防災カルテの情報提供が迅速であった為,統計学的な分析に十分な時間的余裕があった. 研究分担者の小泉による斜面崩壊に関する模型実験に対する議論を通じ,飽和過程と飽和過程の2つに現象を区分して考えることの妥当性が認識できた.そのため,飽和に至る過程は市販の解析プログラム(HYDRUS)に受け持たせることができた.HYDRUSを活用することにより,解析コード開発時間の短縮や解析の効率化が図られた.また,筆者らは飽和状態における斜面崩壊に解析コードの作成に課題を特化できた.
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Strategy for Future Research Activity |
先に述べたように,当初計画以上に進行しており,昨年度は本年度実施内容を既に一部実施した.また,多少の計画の変更を行った.本年度の具体的な計画は下記の通りである. ①実際に斜面崩壊に至る事例は少ない.このため,まず,現在,現場計測が継続的に行われいている斜面について,降雨による土中水分の変化をHYDRUSによって再現する. ②①で解析対象とした斜面について,HYDUSによって,仮想的に浸透流が発生するような状況をシミュレートする.その際の気象条件などについて考察する. ③①で解析対象とした斜面について,②の状況を参考にしつつ,筆者らが,開発した解析コードを使って,崩壊に至る過程をシミュレートする.その結果を考察する. ④道路構造物と崩壊の関係から,斜面崩壊が道路のサービス水準に与える影響について検討する. ⑤①で解析対象とした斜面について,当該斜面が全体のグループの中でどういうポジションにあるかを統計学的に考察する.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当なし
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