2013 Fiscal Year Research-status Report
風化花崗岩地域の表層崩壊発生位置予測精度向上のための表土層深分布推定手法の構築
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24510261
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Research Institution | Kobe City College of Technology |
Principal Investigator |
鳥居 宣之 神戸市立工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (70294246)
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Keywords | 表土層深分布推定 / 簡易貫入試験 / 表層崩壊発生危険度評価 |
Research Abstract |
表層崩壊の発生危険度評価の精度向上のために必要不可欠な情報である表土層深分布を従来手法に比して容易に把握でき,かつ精度の高い手法を確立させることが重要である.表土層は基岩の風化や降雨による侵食・堆積作用を受けた結果として,現在の表土層深分布を呈しているもの考えられる.よって,本研究では,表土層形成過程における表面流による表土の侵食・堆積作用と基岩の風化作用を考慮するため,表土の移動から形成される層と基岩の風化から形成される層を区別し,それぞれの土層深を推定することで,潜在崩土となり得る表土層深を推定する手法を構築することが最終目的である. 本年度は,昨年度に引き続いて,基岩の風化に伴う表土層深形成モデルの構築を試みたが,表土層深の推定に必要となる表土層形成指標の算出には至らなかった. 一方,前年度提案した二層型多平面安定解析手法の解析精度向上を目的として修正を行い,モデル斜面ならびに実斜面での適用結果から表層崩壊の危険度評価手法としての適用性が確認できた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究室で所有していた解析用PCの故障により,表土層形成指標の算出までは至らなかったが,表層崩壊型の発生危険度評価手法としての二層型多平面安定解析手法の精度向上化を図ることができたので,表土層深分布推定手法によって推定された表土層深を活用した精度の高い安定性評価を行うことができるようになった.
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Strategy for Future Research Activity |
基岩の風化に伴う表土層深形成モデルの構築を行い,表土層の侵食・堆積評価モデルと合わせることで侵食・堆積ならびに風化を考慮した表土層形成指標を算出する.また,算出された表土層形成指標を空間統計学的手法(クリギング法など)と組み合わせることにより,広域を対象とした表土層深分布推定手法を構築する.さらに,構築した表土層深分布推定モデルを用いて,表土層深分布を推定し,実測表土層深分布との比較・検討を行うことで,表土層深分布推定手法を確立する.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
1月頃に使用していた解析用PCが故障し,新たな解析PCを購入しようとしたが,発注の不手際等により今年度中の納入が難しくなり,次年度の予算での執行となった. 年度当初に解析PCを購入する予定である.
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