2014 Fiscal Year Research-status Report
安定ホスホヒスチジン模倣化合物を基盤とした新規抗生物質の創薬研究
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24510311
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Research Institution | Nagasaki International University |
Principal Investigator |
山口 泰史 長崎国際大学, 薬学部, 教授 (10183980)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ホスホヒスチジン / ペプチドライブラリー / 抗菌活性 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は、ヒトにはない、バクテリア特有の情報伝達システムである二成分制御系を標的として、新規抗生物質創製を目的とした。ホスホヒスチジンの模倣化合物を組み込んだライブラリーから、抗菌活性をもつ化合物の発見を試みた。具体的には、不安定なP-N結合を安定なP-C結合に置き換えたヘテロ環をもつアミノ酸を模倣化合物として合成し、コア構造に、ライブラリーを基質様阻害剤として構築し抗菌活性を探索する戦略であった。現在までの実績をまとめる。①Schoellkopf試薬を用いる立体選択的なアミノ酸誘導体の合成に成功した。②必要量のホスホヒスチジン模倣化合物を確保した。③模倣化合物を含むペプチド合成法を確立した。④リン酸部分の脱保護反応の条件を確立した。⑤汎用性の高いジペプチド様化合物の構築法を開発した。⑥プロドラッグ化したリン酸残基をもつ化合物の合成に成功した。 現在までに、リード化合物として取り上げることができる高活性を示す化合物を見出すことができなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
この研究テーマの化学部門は、十分に目的を達成できた。つまり、以下①から⑥を確立した。①Schoellkopf試薬を用いる立体選択的なアミノ酸誘導体の合成に成功した。②必要量のホスホヒスチジン模倣化合物を確保した。③模倣化合物を含むペプチド合成法を確立した。④リン酸部分の脱保護反応の条件を確立した。⑤汎用性の高いジペプチド様化合物の構築法を開発した。⑥プロドラッグ化したリン酸残基をもつ化合物の合成に成功した。 しかし、目的とする生物活性を発見するには至らなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究で確立した方法論を用い、ライブラリーの改良を行う。特にプロドラッグ化したリン酸残基をもつ模倣化合物を含むライブラリーは細胞透過性が期待でき、したがって、in vivo活性が向上すると考えている。この方向で、研究を継続する。
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Causes of Carryover |
研究開始から現在まで、研究計画に従いペプチド化合物を合成してきた。しかし、残念ながらリード化合物として取り上げることのできるところまで、至っていない。そこで現在までに試みていないアミノ酸含有のペプチド類を合成する予定である。そのため、次年度まで事業計画が延びた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
大部分を新規化合物を合成するための試薬および消耗品の購入に充てる。アッセイ用の消耗品購入にも使用する。
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[Journal Article] Anti-Trypanosomal Activity of Diarylheptanoids Isolated from the Bark of Alnus japonica2014
Author(s)
Nguyen Huu Tung, Mitsuko Suzuki, Takuhiro Uto, Osamu Morinaga, Kofi D. Kwofie, Naa Ammah, Kwadwo A. Koram, Frederic Aboagye, Dominic Edoh, Taizo Yamashita, Yasuchika Yamaguchi, Takao Setsu, Shoji Yamaoka, Nobuo Ohta, Yukihiro Shoyama
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Journal Title
The American Journal of Chinese Medicine
Volume: 42
Pages: 1245-1260
DOI
Peer Reviewed
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