2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24510338
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
倉田 徹 金沢大学, 法学系, 准教授 (00507361)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 香港 |
Research Abstract |
平成24年度においては、平成24年9月に実施された立法会議員選挙の現地情勢分析のための調査出張を通じ、香港各政党の現在の主張の内容を候補者の宣伝物の収集を通じて知ることができた。また、平成24年6月5日の天安門事件犠牲者追悼集会の現地調査を行い、史上最多の参加者数を集めた集会の参加者の主張を分析し、香港市民が中国の民主化に関心を深めている理由を分析することができた。さらに、平成24年7月1日の返還記念日デモの現地調査のため香港を訪問し、新行政長官に対する香港市民の不満の状況を、参加者のスローガンなどの分析によって知ることができた。また、平成24年9月の現地調査においては、中国大陸の広東省河源市を訪問し、香港のNGOの現地での活動状況について調査活動を行い、これを通じて香港の中国大陸の社会・政治に対する影響力を監察すると同時に、今後のさらに詳細な調査のための人脈作りにも成功した。また、これらの調査研究のための香港訪問の機会を通じて、各種の研究関連の文献資料を収集することができた。 そこで得た知見をもとに、「返還15年の香港、民主化要求の高揚」(『世界』2012年9月号)、「『民主』(democracy)と『民主』(minzhu)の出会い─香港から考える」(『アステイオン』77号)、「『保釣』、『反洗脳』、ドラえもん-中韓を『香港化』する可能性」(『外交』Vol.16)など、研究成果を論文の形で多数公表することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の研究計画は、①文献資料の収集:すでに応募者が継続的に行っている文献資料の収集を、平成24年度においても香港を中心に実施する。夏期休暇などを利用して、2週間の香港への出張を行う。②立法会議員選挙の観察:平成24年9月に予定される立法会議員選挙の投票日前後に香港に滞在し、選挙活動の観察や、関係者へのインタビューなどを行う。③香港の社会団体へのアプローチの試行:香港メディア・NGO・民主化支援団体関係者との接触を試み、それら団体の中国社会との関係の実態調査の可能性を探るの三点であったが、上記研究実績の概要に記載した通り、これらについて予定通り実施することができており、研究はおおむね順調に進展していると判断することができる。
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Strategy for Future Research Activity |
研究代表者は平成15年より18年まで、在香港日本国総領事館に専門調査員として滞在し、香港に一定の人脈を持つ。特に本研究に関連する部分においては、メディア関係者(中国・香港政治担当記者、月刊誌・日刊紙編集長など)、NGO関係者(特にキリスト教会系の慈善活動の関係者)、民主活動家(民主派立法会議員など)にはいずれも知人がおり、研究活動への理解・協力を得たいと考えている。平成24年度の調査研究活動を通じてこうした人脈をさらに拡大させることに成功した。今後はこの人脈を利用し、香港および中国大陸での訪問調査を継続して行く。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当なし
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Research Products
(4 results)