2014 Fiscal Year Research-status Report
第二次世界大戦中のタイにおける日本軍の軍事輸送に関する研究
Project/Area Number |
24510351
|
Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
柿崎 一郎 横浜市立大学, 都市社会文化研究科, 准教授 (00315821)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | タイ / 日本軍 / 軍事輸送 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度も当初の計画通り8~9月と3月にそれぞれ3~4週間ずつタイにおける資料収集を2回行い、タイ国立公文書館での資料収集を進めた。対象となる軍最高司令部文書はコピーができないことから、資料はすべて持ち込んだパソコンに入力する必要があるが、今年度の主要な作業であったタイ国内の日本軍の動向に関する資料の探索も順調に進んだ。 また同署で収集した資料のデータベース化も順調に進めており、タイ国内の日本軍の動向についてもかなりの部分が明らかとなった。このため、これまでに収集した資料を利用して、タイ国内の日本軍の動向に関する論文を執筆し、日本軍の部隊のタイ国内の通過と駐屯の状況を時期に分けて示すことができたことから、戦時中のタイ国内における日本軍の展開状況の全体像は構築できたものと思われる。しかしながら、タイ国内の日本軍の動向についてはまだ探索できていない資料があることから、引き続き資料収集と並行させながらデータベースの分析も進めていく。 国内では、引き続きアジア歴史資料センターのホームページ経由で必要な文書の探索と収集を行うとともに、タイ国内で駐屯あるいは通過した部隊の戦史集も引き続き探索し、必要な資料の入手とその内容のデータベース入力を進めた。日本側の資料とタイ側の資料を突き合わすことで相補的にタイ国内の日本軍の状況が明らかとなってきたことから、今後も継続して日本側資料の探索を行うことになる。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
最も重要な資料源であるタイ国立公文書館での資料収集を順調に進めることができたほか、日本国内での一次資料収集も順調に推移したため。
|
Strategy for Future Research Activity |
次年度は半年間のサバティカルを得られたことから、年2回のタイにおける資料収集のうち、夏の資料収集を通常の1か月から4か月に延長し、残っている関係資料の探索を次年度中にすべて終了させ、最終的に研究成果報告書としてまとめる予定である。
|
Research Products
(4 results)