2014 Fiscal Year Research-status Report
水と権力―中国の水利問題からオリエンタル・ディスポティズムの再検証―
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24510353
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Research Institution | University of Nagasaki |
Principal Investigator |
祁 建民 長崎県立大学, 国際情報学部, 教授 (70448819)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 中国の水利環境 / 国家権力 / 水争 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度の研究実績は、まず中国で現地調査を実施した。山西省洪洞県、霍州市、霊石県における水利施設と農村部で補充調査を行った。特に中国政府の水利管理機関と村で聞き取り調査を実施した。次に山西晋水流域に関する水利史資料を収集し、整理した。天津師範大学歴史学院(李学智教授)、山西大学社会史研究センター(張俊峰)などの研究機関を訪問し、研究交流を行った。また、国際シンポジウムに出席し、研究発表した。2014年5月23~24日の間に中国伝媒大学が主催した『東亜漢学学会第五届学術年会曁中国文化価値与国際漢学研究国際学術研討会』において「陝西関中土改中的清濁河水利民主改革」というテーマとして発表した。2014年9月27~28日の間に中国人類学会が主催した『人類学与黄土文明 第十三届人類学高級論壇』において「四社五村水利秩序与礼治秩序」というテーマとして発表した。今年の研究業績は次の9点がある。(1)「長崎国旗事件の真相とその意味」『東アジア評論』第6号、2014年5月、査読あり。(2)「陝西関中土改中的清濁河水利民主改革」『東亜漢学研究』第4号、2014年5月、査読あり。(3)「戦後日本対華観念的変遷与『共同体』理論」『抗日戦争研究』2014年第2期、査読あり。(4)「八復渠水案与古代『均水』理念」『中国社会歴史評論』第15巻、天津古籍出版社 2014年8月、査読あり。(5)「周恩來与長崎国旗事件後的対日外交」『中共党史研究』2014年第9期、査読あり。(6)「中国和日本的郷村治理比較」『国家治理』総第13期、2014年10月7日、査読あり。(7)「戦前日本的中国観与『共同体』理論」『抗日戦争研究』2014年第3期、査読あり。(8)「日本的蒙疆経済政策:従防共基地到資源基地」『内蒙古師範大学学報』2014年5期、査読あり。(9)「『富則修』観念的形成与被否定」『研究紀要』長崎県立大学国際情報学部 第15号 2015年1月、査読なし。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
今年度は当初の計画以上に進展した。 (1)中国現地にて補充調査を実施し、多数の資料を収集した。 (2)国際シンポジウムにて2回研究発表した。 (3)研究成果として、論文9点を発表した。
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Strategy for Future Research Activity |
1、中国現地にて続いて補充調査を行い、資料を収集する。 2、研究報告書をまとめ、学会総会で研究発表する。例えば、日本現代中国学会、東亜漢学研究学会などで研究発表する。 3、研究論文をまとめ、研究誌に寄稿する。例えば、『東亜漢学研究』、『東アジア研究評論』などの研究誌に寄稿する。
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Causes of Carryover |
校務の関係で、河北省、山東省での現地調査と国内(東京)出張は実施できなかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
1、図書費、資料費など59,508円。2、国内出張1回 10万円。3、海外出張2回 50万円。
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Research Products
(12 results)