2013 Fiscal Year Research-status Report
閉じゆく家、開きゆく家:マレーシア多民族社会における家構造の通時的多元的比較研究
Project/Area Number |
24510364
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Research Institution | Ikuei Junior College |
Principal Investigator |
三浦 哲也 育英短期大学, その他部局等, 准教授 (80444040)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
益田 岳 京都大学, その他の研究科, 研究員 (00455916)
櫻田 涼子 育英短期大学, その他部局等, 准教授(Associate Professor) (30586714)
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Keywords | 地域研究 / 文化人類学 / マレーシア |
Research Abstract |
本研究では、マレーシアの複数の民族集団の「家」の特徴を明らかにすることを目的としている。本研究の第2年度にあたる平成25年度においては、昨年度の研究成果を踏まえ、研究代表者・三浦は同国サバ州の先住民ドゥスン族について、分担者・益田は同国クランタン州のマレー人について、分担者・櫻田は同国ジョホール州の華人について、現地調査を行った。 この現地調査では、それぞれ、社会組織としての「家」の特徴を多角的に析出するため、「家」をめぐる社会過程、「家」と生業の関わり、コミュニティの中での「家」の位置づけと機能などについて資料収集を行った。さらに、「家」の空間利用、構成員や関係の変化などについて、可能な限り通時的なデータの収集にも努めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究組織各員が実施した現地調査で得られた資料は、質的にも量的にも十分なものとなっている。 本来、資料分析を進展させるため、平成26年1月に研究会議を実施する予定であったが、研究組織各員の都合が合わず延期となってしまった。しかし、平成26年5月24日に実施することが決定しており、またインターネット会議で資料の共有や議論を進めており、特段大きな遅れとはなっていない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度は本研究の最終年度となる。前2年度にわたって現地調査及び文献から得られた資料については、インターネット会議やメール会議によって研究組織各員で共有するように努めており、さらに平成26年5月26日実施予定の研究会議や、その後のインターネット会議にてその分析の議論をさらに深化させていく。 各対象民族についての通時的な資料について、相互に批判的に比較・検討し、多元的に分析することで、複合民族国家の中で目論まれてきた/いる「マレーシア人」への同化圧力と、それに対応する人々の生活実践について明らかにし、人々が関りあいながら生きている「家」の構造と諸特徴を考察する。 研究成果については、関連学会・研究会での発表や、論文投稿を通じて公開し、それを通じて理論的な問題群へのアプローチも進める。可能であれば、ワークショップや公開講座などを通じた一般向けの公表も検討する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究組織3名はいずれも長期の現地調査を予定していたが、櫻田と増田については、本務校の諸業務との日程的な折り合いの都合で、予定していた日数を確保できなかった。また、予定していた研究打ち合わせ会が延期になった。 そのため、本来使用する予定だった旅費部分が差額となった。 本来の使用目的通り、旅費として使用し、現地調査と研究打ち合わせ会を充実させる。 平成26年度は本研究の最終年度ということでもあり、まず現地調査の日数を当初予定より多く確保して質量ともに充実した資料の上積みを図りたい。また、インターネット会議のみに頼らず、研究打ち合わせ会を可能な限り多く開き、綿密な資料の検討・分析を行うこととしたい。
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Research Products
(11 results)