2012 Fiscal Year Research-status Report
金融機関の女性活用推進部署の施策にみる女性人材の育成に関する実証的研究
Project/Area Number |
24510368
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
駒川 智子 北海道大学, 教育学研究科(研究院), 助教 (50466439)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ジェンダー |
Research Abstract |
本研究は金融機関における女性活用推進部署の取り組みに関する実態調査にもとづき、女性人材の育成に対する効果と課題を明らかにし、女性人材の育成を阻んできた性別雇用管理の変化を分析するものである。そのため、第1に関連する諸領域のサーベイ、第2に金融機関のサーベイと調査対象の選定、第3に金融機関事務職の実態調査を行う計画とした。この課題に迫るため、平成24年度に実施した研究の成果は下記のとおりである。 1 先行研究のサーベイ:「ジェンダー研究」「女性労働研究」「女性活用施策に関する研究」の先行研究を整理した。なかでも本年度はこれらの研究領域が活発に展開されている海外の学術雑誌を中心にサーベイし、主要論文を入手しリストを作成した。 2 金融機関の調査:金融機関の経営戦略と雇用管理について把握するため、金融機関の上部団体組織への聞き取り調査を実施した。金融機関の労働力に関する主要な数的データを提供いただくとともに、人材育成方針をとりまとめた内部報告書を入手し、分析にとりかかる準備を整えた。 3 銀行事務職の調査:平成25年度に女性労働者のキャリアヒストリーの調査を開始することを見据え、調査対象者の選定準備を進めた。すなわち2で述べた金融機関の上部団体組織を訪問した際に、昇進・昇格しつつある女性労働者ならびに比較対象としての同年代の男性労働者の紹介を依頼し了承を得た。非正規労働者については金融機関からの紹介を得ることが難しいため、研究会等における非正規労働問題の活動をサーベイし、調査協力者の紹介を得られる人的ネットワークの構築に努めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当該年度に予定していた3つの研究計画(1先行研究のサーベイ、2金融機関の調査、3銀行事務職の調査)のすべてにおいて、おおむね当初予定にそくした活動を行うことができた。 なお当該年度において未使用金5,500円が発生しているが、これは同年度3月8日に文具類の購入によって使用済みであり、決算の締切期日に間に合わなかったために止むを得ず計上されているものである。
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Strategy for Future Research Activity |
当初予定していた研究計画にそくした活動を実施する。とりわけ研究の中心となる銀行事務職の調査をスムーズに実施するため、調査対象となる金融機関を複数確保できるよう努める。 なお昨年度において未使用金5,500円が発生しているが、これは同年度3月8日に文具類の購入によって使用済みであり、今年度の研究推進において問題ではない。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年度の研究費の使用計画は次のとおりである。研究費合計:1,094,500円 ・設備備品費(458,000円):先行研究の整理のため、文献を随時購入する。加えてデータ入力の効率化をはかるため、移動先で使用するためのパーソナル・コンピューター(ノート)を8月頃までに購入する。 ・消耗品費(100,000円):印刷用紙やインクカートリッジを必要時に購入する。 ・旅費(450,000円):調査と研究報告のための旅費を計上する。具体的には、東京への15日間の出張を計画しており、8月と9月の授業期間外を中心に計画的に使用する。 ・その他(86,500円):前年度に発生したテープ起こし費が少なかったことから、今年度もやや少なめに見積もった。必要に応じて、随時使用する。
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Research Products
(2 results)