2013 Fiscal Year Research-status Report
金融機関の女性活用推進部署の施策にみる女性人材の育成に関する実証的研究
Project/Area Number |
24510368
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
駒川 智子 北海道大学, 教育学研究科(研究院), 助教 (50466439)
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Keywords | ジェンダー |
Research Abstract |
本研究は金融機関における女性活用推進部署の取り組みに関する実態調査にもとづき、女性人材の育成に対する効果と課題を明らかにし、女性人材の育成を阻んできた性別雇用管理の変化を分析するものである。そのため、第1に関連する諸領域の先行研究のサーベイ、第2に金融機関のサーベイと調査対象の選定、第3に金融機関事務職の実態調査を行う計画とした。この課題に迫るため、平成25年度に実施した研究の成果は下記のとおりである。 1 先行研究のサーベイ:「ホワイトカラー研究」「女性労働研究」「ジェンダー研究」の先行研究を整理した。そして前年度の成果と合わせて、労働とジェンダーに関する理論研究をすすめ、論文として発表した(単著「分析対象としての女性労働者とキャリア――ホワイトカラー研究と女性労働研究の整理から」『北海道大学大学院教育学研究院紀要』第119号、2013年12月)。 2 金融機関の調査:金融機関の女性活用推進施策について把握するため、業態ごとに組織されている会員組織5か所への聞き取り調査を実施した。そして各業態における女性活用の現状と課題についての資料を入手した。加えて、各省庁による女性活用推進施策の取り組みをサーベイした。特に厚生労働省は聞き取り調査を行い、施策の狙いと実績についてデータを入手した。 3 銀行事務職の調査:前年度に引き続き、銀行事務職の調査に協力いただくためのネットワーク構築に努めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当該年度に予定していた3つの研究計画(1先行研究のサーベイ、2金融機関の調査、3銀行事務職の調査)のすべてにおいて、おおむね当初予定していた活動を行うことができた。また当初の計画どおり、中間段階の成果として先行研究の整理にもとづく理論研究論文を発表することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
当初予定していた研究計画にそくした活動を実施する。とりわけ銀行事務職の調査をスムーズに実施するため、調査対象となる金融機関を複数確保できるように引き続き努力する。さらに事務職の労働条件に迫るために、裁判資料や組合資料の入手・分析に注力する。
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Research Products
(2 results)