2013 Fiscal Year Research-status Report
性別違和に関するケアと支援の現況(アジア):実態把握と文献・資料のデータベース化
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24510381
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
東 優子 大阪府立大学, 人間社会学部, 教授 (60330601)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三田 優子 大阪府立大学, 人間社会学部, 准教授 (20261208)
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Keywords | 国際情報交換 |
Research Abstract |
課題1「アジア諸国におけるケアと支援システムの実態に関する調査研究」については、国内で1994年から2012年までに発表された1,483件の文献収集を完了した。分析した結果については、21st Congress of the Wolrd Association for Sexual Health (Porto Alegre, Brazil(2013年9月21~24日)において"DATABASE ON TRANSGENDER HEALTH/RIGHTS IN JAPAN"と題したポスター発表を行い、さらにシンポジウムFocus on Sexual Rights in Practiceにおいて"A Hidden Traps in the Health-Based Approach to Transgender Phenomenon in Japan"と題した口演でもその一部を紹介した。研究の重要な基盤であるネットワーキングを兼ね、2月14~18日にタイ・バンコクで開催されたWPATH (World Professional Association for Transgender Health) 会議に参加した。特にサテライトプログラムTrans People in Asia and the Pacificおよび関係者会議への参加を通じ、アジア太平洋地域のキーパーソンに対するヒアリングが可能となった。課題2「アジア諸国におけるガイドラインの比較研究」については、WPATH刊行の国際的ガイドラインの日本語版を完成させ、その監訳者として上記バンコク会議開催期間中に開催された翻訳者会議において、各国における現状に関するヒアリングを行った。3月には研究協力者であるSam Winter(香港大学)を大阪府立大学ゲスト・プロフェッサーとして招聘し、シンポジウムを複数回開催した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
国内文献の収集については、1994年から2012年までに発表された1,483件の文献収集が完了しており、システマティックレビューの段階に進んだ。しかし、その他のアジア諸国で発表された文献収集については、方法論をめぐる混乱により、大幅に遅れている。ケア・支援システムの現状を把握するためのヒアリングおよびネットワーキングは順調である。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画より大幅に遅れている諸外国の文献収集については、研究協力者に対してすでに完了した国内文献に関するシステマティック・レビューの成果を見本として示すことにより、方法論をめぐる課題解消に努めてゆきたい。課題3「Gender Non-conformityに関するデータ・ベースの作成」については、英語およびヨーロッパ言語で書かれた性科学研究のデータ化を進めているWAS(World Association for Sexual Health)Scientific Committeeの委員に就任(2014年3月)したことにより、2つのデータ・ベースをどう融合させていくかについて、より具体的に検討できる体制が整った。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
諸外国の文献収集が研究計画より遅れているために、謝金の支払いなどが発生していないため。 最終年度に上記理由を解消するために研究計画を遂行してゆく。
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Research Products
(2 results)